so122
     (せんりゅうつれづれそう)


             
  第122号(24年2月)

桜 草  の  

 (科 目)サクラソウ科    (花言葉)長続きする愛情、希望、神秘な心、
 林間の湿地や原野の草間に生え、ときに群生する多年草。地中に根茎があり春に発芽、
高さ15〜40cmの花茎を直立させ花をつける。現在では野生の群落をみることはまれ。
埼玉県と大阪府の県(府)の花。江戸時代に育種が進み、数百に及ぶ品種が作られた。

温暖化といいながら今年の寒さは何としたことか。少しでも暖かく
なろうと思って花を買ってきました。皆さんにもお裾分けをします。
庭を見たら福寿草が芽を出していました。必ず春はやってくる。
                    (★印は英人の推奨句)




課 題   「 みんな 」

皆一緒悩み抱えて頑張って       さくら
美味い店みんな素直に並んでる    野のはな
どの顔もみんな年金バスツアー     柳立
みんなには黙っておこう宝くじ     ★ペ天使
節分会みんなで拾う楽しくなり   ペ天使兄
孫パワー皆の心を一つにし    ペ天使妹
なつかしむ家族みんなで過ごした日     まつぼっくり
風邪を引くみんな優しくまた引こう      悠澪
雪降ってみんな子供になりました     ★靖坊
鍋囲み話し弾んでみな笑顔     美智優
雪が降るみんな寂しい音になる    桃華
福は内みんなに呼ばれ道迷う     英人


  「幼稚園の作品展」    さくら

出迎えた先生常よりお洒落かな
  寒くても子供の声は熱気あり
    作品に成長感じ目が潤む
   それぞれの個性大事に育てたい
★幸せをいつも運ぶは子供達


「 朝寝坊 」     ペ天使

ホッコリとあんかを入れて朝寝する 
横見れば夫もやっぱり高いびき
朝寝して朝昼兼ねたブランチに
★朝寝坊今日もあれば明日もある
朝寝して夜が更けても目がさえる



「保育園デビュー」    悠澪

園児らが見知らぬ人に寄ってくる
保育園あきができたか入れそう
ママいない生活リズムできたのに
保育園なんか行きたくないんだよ
★雪に手を伸ばしながらの登園よ



(随想) 「 あいさつ 」  悠澪

 私は父に「知り合いとすれ違うときには必ず挨拶をしなさい。知り合いでなくても町内ですれ違う人には挨拶をしなさい。町内の人かも知れんやろ」と躾けられ、それを守りました。
 しかし、最近では新しく町内に加入した人の中には、挨拶をしても会釈したのかどうかわからない程度に頭を動かす人はまだ良いほうで、無視して行く人も少なくありません。いつしか私は、そういう人たちに挨拶をしなくなっていました。

 孫が保育園に入ることになり、娘と孫と三人で面接に行きましたが、すれ違うお母さんやお父さん方がはきはきと挨拶をしてくれて、挨拶とはこんなに気持ちの良いものかと改めて思い知らされました。
 時々里帰りする娘たちは、我が家の前ですれ違う人には誰にでも挨拶をします。そして、無視されたときは「あれっ、虫の居所が悪かったかな」と独り言のように言って、その後も挨拶をやめません。
 やはり私も堂々と挨拶をしよう。と、この歳で若いお母さんやお父さん方と娘たちに教えられました。
 



「届かない」    靖坊

★予期しない手紙が届く冬の午後
ひっそりと届かない夢追っていた
知らぬ間に届かぬ場所へ行った君
大声で叫んでも届かぬ言葉
届けたい想いは消さない永遠に


  

「 一 年 」     野のはな

一年が廻る 再生しているか
試されるこの一年の私たち
菜の花の苦み人生甘くない
★はっきりと言えたら奥歯痛まない
まだ眠いらしいコーヒー淹れましょか



  「カニカニコース」    柳立

    安いとは知りつつ行った蟹ツアー
  越前は蟹の強風早春譜
お土産を試食試食につい買って
   バスの内蟹の匂いが最後まで
     ★次もまたどこやら行くと話し合い


 


・・英人の20句抄・・ 「 花を買う 」

       気がつくと怠惰になっていた夫婦
       連れ添うて幾歳月のよどみあり
       慣れ慣れの夫婦に欲しいサプライズ
              高齢とてバレンタインデーにあやかろう
              男から花を贈れとバレンタインデー
              酔狂も時に良かろう花買おう
 どう話し花を買おうか花屋さん
 照れくささ捨ててしまえば楽なこと
 似合わない目と手で花を選んでる
     ブリザーブドフラワーに永遠の愛を込め
     特別な花ですケースを買い求め
     花贈る我が人生の奇跡です
     この先の幸を信じて花贈る
                  一言のありがとうで済まされる
                  喜びはどの程度か計りかね
   花のある部屋に優しさ増えていく
   花の香に夫婦の絆包まれる
   この花の効用を知るときは来る
            初めてのことして気分春の中
            今更というなかれ今旅立ちぬ

        



「自問自答」     まつぼっくり

パソコンが壊れたボクのおもちゃ箱
手をつなぐネットの国の友人と
★この出会い扉閉じるの切なくて
不思議ですネット開けば会える友
たくさんの刺激を知って戻れない


 

   「娘の離婚」     美智優

  反対を押し切った娘が離婚した
娘の離婚喜ぶ親がどこにいる
   母さんは幸せだねと娘らが言う
     ★我が幸を脅かすのは娘たち
       貧しいが孫は引き取り育てたい




「転んでも」     桃華

考える間もなく私転んでる
健康のためのウォークでけがをして
転んでもまだ起き上がる力あり
転ぶのに慣れてきたのか老いた足
★躓いた先に見つけた青い空




    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

 ・「随想・あいさつ」(悠澪)」       まつぼっくり
     あいさつで一日が始まります。あいさつで人と人との交流が生まれます。あいさつが
    苦手な人もけっこういるようです。あいさつが気持ちよく帰ってこないとしょぼんとなる。
    でもやっぱりあいさつが好きです。へこたれないで今日も大きな声であいさつをしたい。
    「こんにちは!悠澪さん。こんにちは!皆さん。」


 「娘の離婚」(美智優)         まつぼっくり
     つらいことですね。デリケートなプライベートに触れることはできませんが、たまらない
    つらさで句を書かれたことと思います。たくさんの葛藤や悩みがあると思いますが、また
    新たな出発が生まれることを祈っています。元気を出してくださいね。

 ・「転んでも」(桃華)       まつぼっくり
     もう大丈夫ですか?大変でしたね。もう若い年齢ではなくなって転ぶと大事になること
    が多々あるようです。そんな例をいっぱい周りで見ています。昔は私もしょっちゅう階段
    から転げ落ちたりしていましたがいまやると大変なので最近はとても慎重に歩いていま
    す。どうぞお気をつけてくださいませ。

 
福は内みんなに呼ばれ道迷う(英人)      悠澪
     寺さんはご自分のことを福だと思っていらっしゃるのでしょうか? 「福は内 福は内」の
    声に、あちらに行こうかこちらに行こうかと迷ってしまうなんて、おもしろい句だなと思い
    ました。たくさんの人に福を運んでくださいね。
       (作者コメント・いささかも自分のことを福の神と思うほどにうぬぼれてはいないが、
               そのように取れるとは不覚であった。しかしながらこの際、少しでも
               福を運べるように努めたい。

 
寒くても子供の声は熱気あり(さくら)    悠澪
     厳しい寒さが続きましたが、子供はほんとに元気ですね。大きな声で走り回ったり、
    お友達と遊んだり喧嘩したり。子供を見ているとつい笑顔が出てきて、いつまでも
    見飽きませんね。

 
ひっそりと届かない夢追っていた(靖坊)       悠澪
     私もよく届かないとわかっている夢を追いかけます。そして、いつの間にか忘れてしま
    い、そういえばこんな夢を追いかけていたんだと思い出します。どうも根気と努力の足り
    ない私ですが、靖坊さんは夢が叶うように頑張ってくださいね。

 
ママいない生活リズムできたのに(悠澪)       靖坊
     物心ついた時から母親は働いていたので、私も「ママのいない生活」にはすっかり
    慣れてしまいました。最近十年間で顔を合わせたのは四、五回程度、最近は母親の
    顔の記憶も薄れつつあり、どこかですれ違っても気付かないかもしれないなあと危惧
    しています。実に親不孝な息子ですなあ。

 ・みんなには黙っておこう宝くじ(ペ天使)     美智優
     宝くじに当たったのですか? 新年早々縁起がいいですね。私は一度も買ったことが
    ありませんが、“もし当たったら・・・”と夢だけは見ます。買わないと当たらないことは
    わかっていますが、くじ運の悪い私は買う勇気がありません。
         (英人コメント・ただ買っただけでまた当たっていないと思います。当たったときの
                心配をしている、そう理解した方が面白い。)

 
転んでもまだ起き上がる力あり(桃華)      美智優
     足のお加減いかがですか?  この句は人生と重なるものがあると思います。何が
    あってもへこたれずに、自力で起き上がり人生を乗り切る力を身に付けたいものです。

 ・転ぶのに慣れてきたのか老いた足(桃華)  靖坊
     若い頃は冒険心からちょっと無謀なことをしてケガをする自業自得な事故が多かっ
    たのですが、最近は用心していてもケガをすることが多くなった気がします。そんな時
    は「我ながら老いたなあ」とつぶやいて自分で自分を慰めています。

 雪降ってみんな子供になりました(靖坊)     桃華
     雪が降ると何となく浮き浮きし、ロマンチックな気分になります。外へ出て雪合戦も
    楽しいですね。名古屋地方はあまり雪が降らないからたまの雪が嬉しいのでしょう。
    でも、今冬は各地で雪の被害が続出。そこで暮らす人の苦労を思いやっています。

 この出会い扉閉じるの切なくて(まつぼっくり)      英人
     出会いは縁があってのもの、この広い世界で出会うのは奇跡です。この奇跡は大切に
    したいものです。その扉を閉じるのは当然切ないでしょう。でも、会うは別れの始めとも
    いいます。これからいろいろな別れが待っています。それまでの縁を大切にしたいもの
    です。川柳連れ連れ草をいつまでもよろしく。

 ・「花を買う」(英人)      ペ天使妹
     よくぞ実行されました! 思いはあっても言葉や行動に表すことが苦手な年代や人柄
    があると思いますが、女性には一言が嬉しいものです。照れくさくて言えない言葉に
    変えて今回の行動に心から拍手を送ります。奥様のハートは大きく大きく膨らんで
    天空を舞っていることでしょう。
        “贈られた花を何度も確かめる”     ペ天使妹
          (作者コメント・よくぞ理解していただきました。しかし、さあ、どうなんでしょう。)


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       「川柳連れ連れ草」への投稿案内
             次の要領で川柳及び感想文を募集します。
             投稿をお待ちしています。


  1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
 
 2)2012年「課題」
      (1月)私 (2月)みんな (3月)生きる (4月)歌う
      (5月)悲しい (6月)手 (7月)太陽 (8月)赤い
      (9月)流れる (10月)血 (11月)友 (12月)笑う

  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  
4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。

  5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。


             川柳投稿


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