so113
(せんりゅうつれづれそう)
第113号(23年5月)
空 木 (うつぎ) の 章
課 題 「 冷たい 」 湯上りにキンと冷たい缶ビール 野のはな 一人身の冷たい食事は時長く ★柳立 虫殺す冷たい自分再認識 靖坊 失言の彼に集まる冷たい目 美智優 桜餅冷たいお茶でもてなされ ぺ天使 揚げ雲雀ちょっと冷たい風の中 ぺ天使兄 被災地は五月の風も冷たかろ ★ぺ天使妹 畑仕事冷たい土が心地よい 悠澪 冷えきった君の手足をあたためる まつぼっくり 君が去り胸に冷たい風が吹く さくら 孫が来る氷を口に頬ばって 桃華 冷たいと言わない方がいい女 英人 |
「またしても」 靖坊
失敗は成功のもとがんばるぞ
二回目の失敗だけどくじけない
ミス三度自信喪失自己嫌悪
崖っぷち開き直りの一手のみ
★居直ってミス繰り返す楽天家
「寺さんのクイズでGO!!」........
まつぼっくり
朝起きてまずはノックの「掲示板」
★それぞれの井戸端会議跳ねている
会ったことないのに踊るイメージが
まず笑うそしてやれやれクイズかな
寺さんの旅にぞろぞろついてゆく
「 五 月 」 ぺ天使
おねだりはじいじにせよと子供の日
クルクルとやっとほどいてちまき食む
五月には三歳になるお祝いも
★菖蒲湯に入って賢い子になれと
この春は幾日もない五月晴れ
(随想) 「 母の日に寄せて 」 ぺ天使 母は私たち姉妹に、仲良く、優しく、清らかに育って欲しいと思って いたらしい。その母に諭されることはあっても叱られたことはない。 他人にも優しく親切で明るく楽しい女性だった。 料理好きと洗濯好き、部屋はいつも整頓されていた。 母への感謝を挙げるときりがない。 なのに、私の場合、特に最近はまねができない。 せめて、姉妹仲良く、健康で幸せに暮らしていると 報告できることを恩返しとさせてもらいましょう。 母さん、ありがとう!・・・・と、ピンクのカーネーションをお供えした。 |
「 孫息子 」 美智優
ぶかぶかの制服を着てまぶしいな
★新品のカバンに夢が詰まってる
中学になって言うこと大人びて
気のせいか家族付き合い悪くなる
愛されて声変わりする年頃へ
「楽しい?お弁当」 さくら
★真心をお弁当箱に詰める朝
人参をハートに切ってラブ注入
ご飯まで色とりどりの花畑
こっそりとキライな物も入れ二ヤリ
お土産はおいしかったと弾む声
「 薫 風 」 柳立
藤棚をツバメかすめて風薫る
満員の熱気も包んで藤薫る
それはその花より団子藤の下
藤つつじナンジャモンジャに人集う
★花を愛で命も洗濯ひと眠り
・・英人の20句抄・・ 「 週休四日 」
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「夏めいて」 野のはな
★ 半袖を引っ張り出して思うこと
このごろは五月に青い空を見ぬ
節電を本気でやってみせてくれ
生きにくいけれど死んではなりませぬ
悪者は誰だったかな忘れまい
「 孫の目 」 悠澪
離乳食食べさすママが口を開け
★ばあばを喜ばせるのも疲れるよ
あれもこれも触りたいよなめたいよ
やっとこさたどり着いたらのけられる
そういえば周りの物が消えている
「北の大地」 桃華
広大な大地に心奪われる
開拓を手がけた人の顔浮かび
★地に立てばこだわりすべて消えている
身震いがしてくる北の大地かな
生きていることに感謝の北の旅
**** 酒仙さんについて **** 川柳連れ連れ草第3号から投稿していただいている酒仙さんが、4月9日に階段 から転落し、脳挫傷の重傷を負われました。今は様態が安定し、集中治療室から 一般病棟に移られました。いい状態には向かっているようですが、まだ意識不明の ようです。皆さんと共に、早い回復を祈りたいと思います。(5月19日) |
(鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ ・湯上りにキンと冷たい缶ビール(野のはな) まつぼっくり ビールが美味しい季節になってきました。とはいっても私は一年中飲んでいるし いつも美味しいと思っています。湯上りに飲めば最高でしょうが、キッチンドリンカーは 仕事が終わり料理を作りながら飲むのでもう後がありません。あればあるだけ飲んで しまいそうなので一日一本。湯上りは冷たいウーロン茶で我慢しています。 ・君が去り胸に冷たい風が吹く(さくら) まつぼっくり たった一度しか会ったことがなくても妙に魅力的な人っていますよね。その人のことを この句を読んで本当に久しぶりに思い出しました。たぶんもう二度と会うことがないかも しれないということも切なさを倍増したのかもしれません。40年以上前になりますので 顔などはっきり覚えていませんが、心を疼かせる人でした。 ・藤棚をツバメかすめて風薫る(柳立) 桃華 ご近所の軒先に毎年ツバメが巣を作り、そのお宅は糞の後始末をしながら、優しい 目で成長を見守っている。今年も雛が孵り、小ツバメがあちこちで低空飛行を楽しん でいる。見ている私たちも楽しくなる・・・・農村ならではの風物詩である。 ・「またしても」(靖坊) 美智優 ほんとに、自分では真面目に丁寧にしているのに、何度やってもうまくいかないこと ありますよね。私も“自信喪失自己嫌悪”に陥りますが、次の日には忘れるようにして います。 ・おねだりはじいじにせよと子供の日(ぺ天使) 美智優 私も同じです。孫に対する思いは負けていませんが、やはりお金のかかることは じいじにと・・・ えへへへへ。 ・孫が来る氷を口に頬ばって(桃華) 悠澪 うちの孫もよく氷を頬張ります。これからの季節は特に、まるでおやつを食べるかの ように口に入れます。おいしいのでしょうか? 気持ちが良いのでしょうか? ・「酒仙さんについて」 悠澪 酒仙さん心配ですね。酒仙さんの素朴で落ち着きがあり、優しさやユーモアを含んだ 句が好きでした。一日も早いご快復をお祈りしています。 ・中学になって言うこと大人びて(美智優) 靖坊 自分の中学生時代を思い返すと、やはり相当生意気だったような気がします。あの 頃の運動神経と頭の回転の良さと怖いもの知らずの言動が今の自分にあればなあ、 なんて思ったりもしますね。 ・寺さんの旅にぞろぞろついてゆく(まつぼっくり) 英人 この句は私の掲示板で、私の旅の報告に、皆さんも旅をしてもらっている気分を 詠ったものであろう。楽しんでもらっているようでこう言ってもらえると嬉しいものだ。 このクイズ形式の報告に、私も旅を思い出し、更に知識不足の分は調べて補って いる。付き合っていただいて私が一番益を得ているのである。 投稿をお待ちしています |
「川柳連れ連れ草」への投稿案内 次の要領で川柳及び感想文を募集します。 投稿をお待ちしています。 1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度 メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて ください。課題の題は2)の通りです。 2)2011年「課題」 (1月)別れる (2月)辛い (3月)君 (4月)歌う (5月)冷たい (6月)心 (7月)好き (8月)一緒 (9月)ほほえむ (10月)愛する (11月)涙 (12月)窓 3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文 (150字以内)も募集いたします。 4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行 います。感想文もその句のページに随時掲載します。 掲載方法は一任してください。 5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。 川柳投稿 |