so111
     (せんりゅうつれづれそう)


              
 第111号(23年3月)

日向水木(ひゅうがみずき)の

(科 目)マンサク科    (花言葉) 神秘、信頼、
魚のうろこが重なったような形の花が ぶら下がるようにして3月中旬から4月にかけて咲く。
土佐水木と花姿が似ているが、日向水木は一房の花の数が少なく、 全体に丸っこく小さめ。

日本史上最大の大地震、大津波に襲われた。自然の脅威に言葉も出ない。
また、この日向水木のように春になり花々がにぎわいを醸し出す。
自然の素晴らしさを思う。人は自然と共にあり、謙虚に生きねばなるまい。
                    (★印は英人の推奨句)



課 題   「 君 」

君たちがいて母という名で呼ばれ     野のはな
ふと君の声して仰ぐ春の星     靖坊
君はいま何をしてるか月を見る    ★美智優
君の命宝と思う人がいる     悠澪
同窓会この時ばかりは君と呼び     柳立
ホッとする毎日君といることで     まつぼっくり
近距離でついつい君に頼ってる    ★ぺ天使
君と僕幼馴染みで碁仇で     ぺ天使兄
君のこと笑顔で話せる日が来るか    ぺ天使妹
運命は若い命を奪い去る     酒仙
君の名を呼ぶ声弾む春近し     さくら
君と手をつなぐことから始まった    桃華
君の名はママのままでいいですか    英人




「地震津波災害」    柳立

狂う海悪魔の仕業めまいして
一瞬に神も仏も流れ去り
★生き抜いて避難の方をただ祈る
名を叫ぶ瓦礫の山はただ広く
一面の悲しい浜に雪も降り



      「思いつくまま」   酒仙

   肩透かしするつもりなく通り過ぎ
     早く来て待ちぼうけする一人者
   ボケ防止すれ違う人書き残す
     ★家に居る 妻の言葉に予防線
   報道が正しいことか確かめる




「 自 然 」     野のはな

揺れている日本がああ日本が
こんなにも厳しい試練打ち寄せる
強運の女で試練立ち向かう
冷静になってするべきことをする
★ 生かされていることをまた確認す



 (随想)   「 断捨離 」   野のはな

 三月は県立高校の卒業式から始まる。 人が動く季節の始まりだ。
若い人たちはちょっとおセンチになりながらも夢を抱えて歩き始める。
 今春の我が家は転勤も新入学もなく動きはないが、
 私は何かしら 切り替えたいと目論んでいる。

 今流行の 「断捨離」!

不要・不適・不快なものを見極め思い切って手放すことで空間・時間・
エネルギーに ゆとりが出て気持ちのゆとりにつながっていくそうだ。
 今すぐ捨てたいものは贅肉だが、それはおいおいということでまずは何だろう。
本棚に入っていないそこここに積んである本もなのだが、
それもおいおいというか・・・ 。

こんな私だが、おいおい4月までにはきっときっと
 古いカーテンを新しくすることくらいは始めようと思う、始めます!!




「 初節句 」     悠澪

初節句孫の笑顔が凛と見え
大人たち何を騒ぐの指しゃぶり
雛壇に笑い声して春の風
雛壇に笑顔集って白酒を
★お雛様私の成長見ていてね




「 祈 り ・・・ 」    さくら

帰宅して画面に写る黒い夢
幸せが一瞬にして崩れ落ち
突然の波に全てをさらわれて
難題が次々押し寄せ寝れぬ夜
★復興を願い祈ろう北の空



「 ご褒美 」  靖坊

頑張れどご褒美くれる人もなし
自分から自分へ褒美それもよし
食う遊ぶ今日は我が身を甘やかし
★朝日浴び昨日の自分反省し
ご褒美も大き過ぎると癒されず



「私の時間」    まつぼっくり

五時起床二時間ほどはマイタイム
パソコンでああでもないと句をひねる
★朝だけは私の脳は生きている
川柳と俳句と短歌みんな好き
珈琲を片手にめくる歳時記を




・・英人の20句抄・・ 「 ミステリー 」

    世の中はすべてミステリ−寒い朝
    知性では一秒先が解けぬとは
                  平凡に悩んで謎は謎のまま
                  何となく聞き流し謎多くなる
           ミステリー求める人が行く喫茶店
           ランチタイムうわさ話の続きする
 睡眠はミステリー好きで不足がち
 ミステリーが好きでも飽きた番組表
 地震来て恐い話はもうしない
           行き先の分からぬ旅が人を呼ぶ
           腹痛の妻を残して旅に出る
                  予定表埋めて味わう充実感
                  予定表書いた後から差し替える
                  孫が来る紙屑となる予定表
                  約束は謎が多くて不安です
    宿命と受け入れるにはまだ未熟
    反省を促す咳がまだ続く
    検診を受けて疑問が少し解け
    改善の兆し見えぬが薬飲む
           紙一重のドラマが続く高齢期

        



「 甘 い 」    ぺ天使

★考えが甘いと父に言われた日
ヤンチャでも孫にはいつも恵比寿顔
ワインなら甘口辛口選ばない
甘いこと言われて勧めるもう一杯
胃薬を手元において甘党派




「  春  」     美智優


人形に厄を押しつけ流し雛
★弥生晴れ尖った風が丸くなる
寒暖の波に飲まれて風邪を引き
コート脱ぎ女性イキイキ輝いて
カーテンを開けて春光取り入れる



「 震 災 」      桃華

ニュース見て震え止まらぬ手を押さえ
どうしようもない惨事 ただただ祈るだけ
★ああ津波心こわれる音がする
鳥が来る震災地にも飛んで行け
春よ来いみんなみんないい子だよ




    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

 君と手をつなぐことから始まった(桃華)      まつぼっくり
     
そうなんですね。パートナーと決めた人と手をつなぐことから第2の人生が
    始まります。それまでは生まれた家の家族とのつながりですが、結婚からは
    自分が決めた家族との人生です。それはおそらく生を閉じる日まで続くでしょう。
    日々をいとおしんで協力し合って暮らしたいものです。


 ・君の名はママのままでいいですか(英人)      まつぼっくり

      子どもを授かったときからそういえば名前で呼ばれることがなくなっていま
    すね。私は何と言う名前だったでしょう?思い出せません。このままずっと
    「おかあさん」でもいいような気がしています。

 ・名を叫ぶ瓦礫の山はただ広く(柳立)     悠澪
      どこまでも続く瓦礫の中を、身内を探して歩く若い女性やお年寄りの姿が
    毎日のようにテレビに映し出されていました。そのつどもらい泣きしていました。
    それでも人間は強い。ここからまた復興していくのですね。どうか負けないで
    欲しいです。

 食う遊ぶ今日は我が身を甘やかし(靖坊)      悠澪
      おいしいものをいっぱい食べて、好きなことをして思いっきり遊ぶ。たまには
    贅沢するのも、自分を甘やかすのもいいですよね。ずぼらな私は別として、
    皆さんはきっと日頃から頑張っておいでなのだから。

 ・狂う海悪魔の仕業めまいして(柳立)    桃華
     
東日本大震災は本当に悪魔の仕業としか思えない。多くの家庭をなぎ倒し、
    沢山の人を着の身着のままに放り出し、どん底に突き落とすなんて!何て恐ろ
    しいことだろう。今もあの映像が焼き付いて離れない。被災地の皆さん、元気を
    出してと祈るしかないが、遠くで応援しています。

 帰宅して画面に写る黒い夢(さくら)    美智優
      画面には信じられない光景が映し出されていました。背筋に冷たいものが
    走り、胸は高鳴りました。まさに黒い夢、悪夢としか言いようがありませんでした。
    さくらさんのところは大丈夫でしたか? 被災された方々に心よりお見舞い申し
    上げます。

 五時起床二時間ほどはマイタイム(まつぼっくり)     美智優
      すごい、朝の苦手な私はぎりぎりまで布団の中です。二時間もマイタイム
    なんて・・・私はてんてこまい。そんなに早く起きれるまつぼっくりさん、尊敬です。

 ・大人たち何を騒ぐの指しゃぶり(悠澪)      靖坊
      甥の一才の誕生日にケーキを買ってきたら、クリームに指を突っ込んでしゃ
    ぶっていたのを思い出しました。お花見と同じで、楽しんでいるのは主人公よりも
    周囲の大人たちなのですよね。最近は騒ぐ口実も少なくなってきたので、一緒に
    騒いでみたいなあと思ってみたり。

 カーテンを開けて春光取り入れる(美智優)     まつぼっくり
      すがすがしい句ですね。花のいい匂いが運ばれてきそうです。生きている
    喜びを感じます。私は朝は早いですが、その代わり夜寝るのも早いです。
    ひどいときには8時過ぎにはベッドイン、農耕民族なんです。

 ・君のこと笑顔で話せる日が来るか(ぺ天使妹)    英人
      どんなことがあったのでしょう、かなり深刻なことがあったのでしょう。しかし、
    歳月の力を凄いものです。辛かったことも成長の糧になったり、いい思い出に
    なることもあります。そんな日はきっと来ると思います。

 生かされていることをまた確認す(野のはな)    英人
      自然は美しいですが、その脅威はまた凄い。今回の東日本大震災のような
    ことがあると、本当に生かされていることをしみじみ感じます。自然ばかりでは
    ありません、人にも物にも生かされていることを感謝せねばなりません。
    そんな機会にしたいものです。


      投稿をお待ちしています




       「川柳連れ連れ草」への投稿案内
             次の要領で川柳及び感想文を募集します。
             投稿をお待ちしています。


  1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
 
 2)2011年「課題」
      (1月)別れる (2月)辛い (3月)君 (4月)歌う
      (5月)冷たい (6月)心 (7月)好き (8月)一緒
      (9月)ほほえむ (10月)愛する (11月)涙 (12月)窓

  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  
4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。

  5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。


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