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(せんりゅうつれづれそう)
第70号(19年10月)
柿 の 章
(科 目)カキノキ科 (花言葉)恵み、優美、自然美
日本には原始時代にすでにあったが、甘い柿が誕生したのは鎌倉時代以降。
柿には沢山の栄養素が含まれ、ビタミンCは、みかんとほぼ同じ、それ以外には、ビタミンB1、
B2、カリウムなどを含み、むくみ、二日酔い、美肌、成人病予防に効果があると言われる。
柿は花より実、栄養素も沢山、満喫したい。でもわが家では鳥に食べられるのとどちらが
多いか、争っている。気が休まらぬ。川柳連れ連れ草の参加者は10数人であるが、
最近体調不良やいろいろな事情で休まれる方も多い。こちらも気がかりだ。
早い復帰を願う。そんな中、今月は出産という嬉しい報告があった(孫ではない)。
(★印は英人の推奨句)
課 題 「 顔 」 肩車上下に並ぶ同じ顔 美智優 鏡見て自分の顔を思い出す 靖坊 桐一葉びんの白さも秋の顔 柳立 いい顔をしているほうがずっといい★ まつぼっくり 眉描いて口紅引いて顔になる ぺ天使 思い出す君の笑顔は幼くて★ ぺ天使妹 重い口孫の笑顔で軽くなり 悠澪 ほっとする変わらぬ笑顔の郷の友 さくら 喫煙所いつもの顔ぶれ気にもせず 酒仙 その笑顔包んでいつもポケットに 桃華 妻の顔浮かんで鈍る決意です 英人 |
「赤ちゃん誕生」 さくら
出産も終われば痛みどこへやら
★親になり親への感謝改めて
我が胸に抱いて感じる温かさ
泣く訳が判らず途方に暮れる夜
喜怒哀楽素直に出せて羨ましい
(おめでとう!!新しい人生の始まりです)
「祭り近し」 まつぼっくり
十月は休み返上大掃除
お囃子が「ソウジスンダカ」ぴ〜ひゃらら
この家に嫁に来なけりゃなまけもの
お祭りに浮かれてるのは男だけ
★この三日済めば一年自由の身
(楽しむものは楽しんでおこう)
「 十五夜 」 ぺ天使
捜しても兎は見えぬ満月よ
★十五夜に食べた団子の丸いこと
十五夜に逢う約束は守られて
満月のオレンジ色を浴びている
十五夜で影踏み帰る月明かり
(月は秋 しみじみ眺め句ができる)
・・英人の20句抄・・ 「 秋最中 」
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「 運動会 」 悠澪
小さな手祇園太鼓のバチさばき
跳び箱も竹馬もできご満悦
母さんと一緒に走った空の下
幼子の歓声空に吸い込まれ
★わけもなく孫の演技に涙ぐむ
(孫がいなければない運動会)
「 虫 」 酒仙.................
鬱の日はセミの鳴く声気に掛かる
秋の夜は虫が鳴く声しんしんと
虫の子に訳があるのか鳴く姿
★騒がしい家の前ほど虫が鳴く
鳴く声が小さくなった虫の声
(秋は虫 しみじみ聞いて句ができる)
「芭蕉さま」 柳立
東北は必ず行きたい芭蕉道
タレントの奥の細道また続く
大垣かまだまだ続く伊賀の路
★ゆく秋は忍者隠れと芭蕉堂
今の子はかわずも知らず池の音
(芭蕉には遠かれど、我が道もあり)
(随想) 「 芸術鑑賞 」 柳 立 「詩に尽くしきれず溢れ出て書となり変じて絵となる」 「表現がすぎればただの職人」古来中国では芸術をこんな風に云います。 芸術の究極「孤高の精神」名人はこう賛美される、 芸術を鑑賞するとは孤高に触れ味わう事なのでしょう。 鑑賞する基本は素直に感じる事とも云われていますが、 生活・環境・人生経験や思想が影響する。本当のところ、余りにかけ離れた 孤高を前にただ指をくわえ憧れているだけなのかも知れない、 我々凡人には孤高の心なんて本来解る筈が無いのだから。 それでも芸術の秋です、また憧れてみましょう。 |
「セミナー」 靖坊............
気休めに就職セミナー参加する
黒スーツ集団まるでお葬式
メモを取る 読み返さぬと知りながら
司会者の声で居眠りから覚める
★聴衆という仕事して無給なり
(この機会にいろいろ見ておくもよし)
「がんじがらめ」 美智優
曇天が心に重くのしかかる
跳んでみただけど地球につながれていた
★集団の中で孤独に立ち向かう
悲しみをみじん切りしてハンバーグ
ねえピカソ所詮この世はこんなもの
(拘束のあるのも人生)
(鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ ・鏡見て自分の顔を思い出す(靖坊) まつぼっくり 思わず笑ってしまいました。でも本当は笑いどころではないのかも・・・。もし私がとても 美人だったら一日に何度も鏡をのぞくかもしれません。自分では知らず知らず欲目で 見ているのでしょうが、写真に写った顔を見ると「これが私・・・」と呆然としてしまいます。 だからまあ、あまり鏡も見ません。時々見て、ああこの顔が私なんだと再チェックしてる くらいです。 ・泣く訳が判らず途方に暮れる夜(さくら) 悠澪 さくらさん、ご出産おめでとうございます。 おっぱいを飲ませ、オムツを替えても泣かれると、具合が悪いんじゃないかと不安に なったり、苛々したりしたことを思い出します。でも、過ぎてしまえば大したことじゃな かったと思えます。これからまだまだ大変な日が続くと思いますが頑張ってください。 ・騒がしい家の前ほど虫が鳴く(酒仙) 桃華 秋の夜長、夫婦で心静かに虫の音を聞き、ゆっくりと茶を楽しむなんて、至福の時で すね。でも家の前は騒々しいと、虫もびっくりして声も出せないのじゃないかしら?・・・ うーん、でもきっと虫たちもこれに便乗して大声を張り上げ、ストレス解消しているんだな と気付きました。虫も人間もためているものは思い切りはき出したいものです。 ・ 思い出す君の笑顔は幼くて(ぺ天使妹) 英人 笑顔を見るのは良いものだ。もう何年、何十年前のものであっても、印象に残った笑 顔はいつまでも心に残る。そんな笑顔を人に与えたい。それには穏やかな生活が必要だ。 それは何歳になっても難しい。無垢な童心の笑顔に勝るものはない。 ・月の夜は影踏みして帰宅する(英人) まつぼっくり 昔から月は友達でした。幼い頃ずっと月がついてくるのを不思議に思っていました。 母に尋ねると「きっとあなたのことが好きなのよ」という答えでした。だから一人の夜も 月が出ていれば、何故か友といるときのように気持ちが安らぐのです。いつも形を変える 月の姿を見つけてはホッとうれしくなっている自分がいます。 【感謝の言葉】 さくら この度は幾人もの方から励ましの言葉をいただき有難うございました。 妊娠中はお腹が重くて外出するのがおっくうで、出産したら川柳の世界も広がるの かな〜と思いましたが、まだまだ心の余裕がありません。ですから日々の生活の中で 小さくても感じた事など身近な事を大切にこれからも川柳を続けて行きたいなと思って おります。 これからもよろしくお願いします。 投稿をお待ちしています |
「川柳連れ連れ草」への投稿案内 次の要領で川柳及び感想文を募集します。 投稿をお待ちしています。 1)毎月15日までに自由句を5句程度、課題句を2句程度 メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて ください。課題の題は2)の通りです。 2)2007年「課題」 (1月)思い出 (2月)青い (3月)レモン (4月)幼い (5月)つなぐ (6月)ブランコ (7月)ハンカチ (8月)読む (9月)泣く (10月)顔 (11月)似合う (12月)ラブレター 3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文 (150字以内)も募集いたします。 4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行 います。感想文もその句のページに随時掲載します。 掲載方法は一任してください。 5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。 川柳投稿 |