so068
     (せんりゅうつれづれそう)


              
 第68号(19年8月)

 鬼 灯 (ほおずき) の 章

(科 目)ナス科  (花言葉)心の平安、不思議、自然美、偽り
原産地は東南アジア。多年草で、草丈は60〜80cm位になり、淡い黄色の花が咲くのは
6月〜7月ころ。果実は六角状のガクに包まれており、熟すとオレンジ色になる。
果実は、以前はホオズキ人形や口で音を鳴らすなど子供の遊びにも使われていた。
鬼灯は中国語で小さな赤い提灯の事で、実がこの提灯に似ていることからきている。

お盆に墓地へ行くと、ホオズキが目につく日本の慣習。鬼灯は死者を導いてくる
赤い提灯、と知ると何となく納得である。何事につきいわれはあるのである。
日本各地で高温の記録を塗りかえるような暑さが続く今年の夏。
この暑さも原因はあるのである。この原因を断ち切る人間の叡智はあるだろうか。
                      (★印は英人の推奨句)


 課 題   「 読  む 」

眠れぬ夜心安らぐ童話読む      美智優
墓なでて父母の名を読む手の熱さ★    柳立
八月で第九条を読んでいる     みいちゃん
本心を読み間違えて行き止まり    さくら
ラブレター読んで笑いが止まらない     悠澪
字も見えず脳も動かず本を読む     まつぼっくり
日記読む 君の心は読みとれず   靖坊
眠る子に読んで聞かせた日は遠く★    ぺ天使
裏を読む心に疲れ秋の風   ぺ天使兄
読むほどに解らぬ手紙暑さ増す   ぺ天使妹
年老いて他人の心読みきれず    酒仙
読み返すことはほとんどない日記   桃華
読み違い多くなって秋近くなり    英人



   「夏・真っ盛り」    さくら
        
あんなに待ち望んだ夏なのに・・・・

  ★猛暑日の名が相応しい昼下がり
蝉の声暑さますます盛り上げる
   風呂上がりアイスが日課で太り気味
タイマーが切れると起きる熱帯夜
 日焼け止めたっぷり塗っていざ出陣
    
 (希望は先へ先へ・・・次は・・・)


 

「 八 月 」     ぺ天使
        孫がきて、川の字で・・・

八月の炎天へ出て草を抜く
ふるさとは夕凪どきを忘れない
夏休み少女隣に眠る午後
★盆過ぎて自分に宛てて残暑見舞い
秋風を待っている 首が長くなる

(この暑さは残暑です)


「花火大会」      柳立

茜さす雲の消えゆく時を待つ
幼子の浴衣跳ね行く母の声
隣り合うどの顔家族も花火咲く
赤青黄ドーンと腹まで光満つ
★亡き妻は子供の様な花火好き

(孫にひかれて花火大会)



・・英人の20句抄・・ 「 猛暑酷暑 」

          猛暑酷暑 日本中が踊り出す
          炎天下リュックを背負ったまでのこと
  水鉄砲いくらも逃げぬ暑さです
  大きめの帽子をかぶり避ける夏
      ただ青く絵にならない今日の空
      傘マーク無駄と知りつつ期待する
                 眠る間を惜しんで示す蝉の意地
                   夫婦の会話を乱す蝉の声
          暑い日は沈思黙考続けます
    いつの世も孫と猛暑に勝てぬもの
    無意識に孫に勝とうと意地になる
                悔いがあり未練もあるが残暑だよ
                電車に乗ってすぐ眠る疲れだな
                眠りたいときに眠れる電車が好き
  汗流す毒素は残る熱帯夜
        早めに寝れば早めに来るあした
        早寝早起き疲れたボクがいる
        今だから書けることもある日記帳
               一陣の風吹いて知る晩夏だよ
               涼風が吹いたら思考改める



「 夢 」    酒仙..............

  もう一度メキシコに居る夢を見る
 何度でも訪れてみて解る国
 あの頃の思い出探し足運ぶ
 ★行く友で旅の思い出また違う
  人の心どこの国でも変わらない

(外国に思い出の地を持つ羨ましさよ)


  「 猛 暑 」     悠澪
        
蝉時雨の中アキアカネが飛び、
           雲も徐々に秋の雲に変わりつつあります。

   夢を見るほどに眠れぬ熱帯夜
 熱帯夜遠くで響く花火音
野良猫がニャーニャーとなく猛暑日で
   立秋が何やらおかし猛暑日だ
     ★体内で火が燃えているような午後

     (猛暑、酷暑、乗り越え秋近し)



「 ビール 」     まつぼっくり

冷蔵庫ビールに飲むなと書いてある
★仕事終えビールに助け求めてる
夕食の準備の前にまず一杯
琥珀色幸せ光る夢の泡
祭り好き昼っぱらから飲んでます
(ビール争奪戦も楽しい猛暑かな)



(随想1)  「 やっぱり川柳のこと 」   まつぼっくり

私がパソコンでおそるおそる遊び始めてそろそろ1年になろうとしています。
「どんな川柳の募集があるのかなあ・・」好奇心でいろいろ検索しているときに
「川柳&ウオーク」のページと出会いました。
10月から参加させていただいて早10ヶ月がたちました。
毎月楽しみにしています。
皆さんの川柳を拝見するのも寺さんの美しい写真を拝見するのも、
あわただしい一日の中で川柳を考えているのも至福の時間です。
川柳のおかげで生活が潤っているし、脳の老化を防いでいるみたいです。
これからもいろいろな言葉で遊んでみようと思っています。




  「 夏休み 」   美智優

★ママの声甲高くなり夏休み 
   宿題は家族協同作業です
長崎へ八歳の孫一人旅
   家事はみな当番制の夏休み    
球児らの汗したたらす白熱戦

   (家族が一体になる夏休み良し)


「七十代の喜怒哀楽・第六十三回」
               みいちゃん


見えないが神や仏は友である
美しい笑顔人柄滲み出る
喜寿過ぎて人の痛みが身に沁みる
じっと見る騙されまいと目の動き
★ 六法の本読む事もない日々よ

(喜寿過ぎて、いろいろあって・・・随想2)


  
(随想2)   「我が身?に大事件」  みいちゃん

お盆の最中、五十九歳の友人に誘われ「河童のくう」アニメの映画を鑑賞しました。
久し振りに心を洗われ童心に還りました。そのあと同じ館内にある銭湯に20分ほど
浸かり、ドライヤーを使っていた私に、友人が「みいちゃん大変だよー、
ケータイもカードお金も、化粧品も消えているー」と叫びました。
常連のロッカー荒らしが出没するらしく「目星が付いているから銭湯の終了する
午前 1時まで警察で待機してくれ」と言われ、何がなんだか要領の得ないまま、
生まれて初めてパトカーに乗せられて警察にいきました。

午前1時半に「犯人が緊急逮捕された」と、銭湯から報告がありました。
銭湯にカードを沢山持参するのはご法度だと友人はきついお咎めを受けました。

ところでみいちゃんはなんの被害が無くて安堵していたら、
案外に心がナイーブ?だったらしく直ぐ高熱が出て肺炎?かと
心配していたら「ショック熱?だ」と医者に言われました。
皆さん、油断大敵の世の中ですよ。




「 朗読劇 」   靖坊..............

朗読劇は台本を読むだけの地味な舞台ですが、
人の声を聞くってのはなかなか良いものですね。


声だけが舞台の上で演技する
聞いている耳は舞台を向いてない
読まないでセリフになった「うふふふふ」
涙声聞けば自分も涙顔
★朗読の価値もない我が人生よ

(いつまでたっても知ることつきない人生だ)



「 大花火 」   桃華

★見たことがないもの空に散らばって
宇宙から星が落ちてきたんだね
ボクの背にぶつかってくる大花火
魔法のように美しく咲き散る花火
歓声がなんどもボクを踊らせる
(超感激という言葉を知っていたボク)



    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

  眠れぬ夜心安らぐ童話読む(美智優)     まつぼっくり
     
美しい絵本や童話が大好きでよく読みました。子供への読み聞かせも毎日毎晩しま
     したが、もしかしたらお話に引き込まれていたのは子供よりも私のほうだったかもしれま
     せん。美しい絵本や童話には、本当に人の心を浄化するものがあります。今はそういう
     ことを忘れてしまっていました。もう少し時間と心に余裕ができたら、図書館へ行って
     ゆっくりページをめくってみたいな〜と思いました。 


  ・字も見えず脳も動かず本を読む(まつぼっくり)     悠澪
    
同感です。最近はメガネをかけて虫眼鏡を持ち辞書を開く有様で、その上、読んだ
    内容をすぐに忘れます。ホントに脳が動きませんね。


  ・盆過ぎて自分に宛てて残暑見舞い(ぺ天使)     英人
    
 最近は手紙の残暑見舞いがめっきり減った。電子メールが多くなったのか、そういう
     風習が廃れたのか、はたまた手紙が来る年齢でなくなったのか・・・・。
      なかなか来ない残暑見舞いに、自分にあてて書く。これも酔狂、何でもありで結構だ。


  ・冷蔵庫ビールに飲むなと書いてある(まつぼっくり)     桃華
    
 つい笑いがこみあげてきた。
      冷蔵庫は家族皆が覗くもの、後で使おうと思っていたものがいつの間にかなくなって
     いたなんてこと、よくありますね。その防衛策として一筆啓上なんていいアイデア。
     それとも飲み過ぎのママへの警告かな。どちらにせよ、愉快な家族である。


  ・見たことがないもの空に散らばって(桃華)      ぺ天使妹
    
 暗かった空いっぱいに突然広がった鮮やかな色彩に初めて出くわし、
     「これが花火というものか!!」幼児の驚き、感激、感動はいかばかりか(超感激)。
      遠くに忘れ去った幼き日の思い出が一連の句よりワクワクと蘇る。


    投稿をお待ちしています




       「川柳連れ連れ草」への投稿案内
             次の要領で川柳及び感想文を募集します。
             投稿をお待ちしています。

  1)毎月15日までに自由句を5句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  2)2007年「課題」
      (1月)思い出 (2月)青い (3月)レモン (4月)幼い
      (5月)つなぐ (6月)ブランコ (7月)ハンカチ (8月)読む
      (9月)泣く (10月)顔 (11月)似合う (12月)ラブレター
  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。
  5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。


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