so063
(せんりゅうつれづれそう)
第63号(19年3月)
豌 豆 (えんどう) の 章
(科 目)マメ科 (花言葉)未来の喜び、必ずくる幸福、約束、
紀元前から栽培されてきた歴史をもつエンドウは、低温にあてて花芽を
つけるため、秋に蒔くが虫もあまりつかず、育てやすい。マメの莢ごと食べて
しまう絹莢やスナックエンドウ、実だけを食べるグリーンピースがある。
エンドウと言えば「遺伝の法則」を発見したメンデルを思い出す人もあろう。
また育てやすく古代から栽培されていたという。わが家では毎年栽培している。
育てやすく、実もおいしく、花言葉もいい、人間なかなかこうは揃わない。
(★印は英人の推奨句)
課 題 「 レモン 」 願わくばレモンのような心抱き ヒロ・アキニレ はにかんだ初恋の頃レモン色 美智優 レモンほど酸っぱくはない人と居る 靖坊 失恋の味も知ってるレモンティ みいちゃん 忘れえずレモンの頃とあの想い 柳立 悲しみをレモンのにおいで消している★ 悠澪 レモネード幼い恋を知っている まつぼっくり 薄切りのレモンあなたが遠ざかる★ ぺ天使 絞られたレモンを残し去った人 ぺ天使兄 ひとりごと聞いていたのねレモンティ ぺ天使妹 時は運まずいレモンをかじる恋 さくら レモンと梅 食べ比べると迷う舌 酒仙 レモンかじって引き返せないことを言う 桃華 春の鬱 キリリとさとすレモン汁 英人 |
「 思い出 」 ぺ天使
思い出の道で出会った父と母
思い出の中で広げたアルバムで
思い出がうすれすべては語れない
いつまでも覚えていたい思い出も
★思い出は時間をかけて遠ざかる
(人は思い出の中で生きるもの)
「七十代の喜怒哀楽・五十八回」
みいちゃん
ホワイトデーお礼に貰う胡蝶蘭
道端に寄りお遍路に手を振りぬ
★病院がいつでも来いと送り出す
たかが主婦されど手抜きは致しません
いかんがねいいがねレジで譲り合い
(ホワイトデー・・・羨ましい!)
「 約 束 」 ヒロ・アキニレ
約束を春一番に飛ばされた
野の花に尋ねてみるが解を得ず
雪冠る伊吹の山も謎多し
人と人約束守れぬ悲哀ある
★神とした約束だけを信じよう
(約束を守る難しさ)
「待ち遠しい春」 さくら
心地良い朝が壊れるベルの音
太陽の光で輝き増す若さ
★春の日の記憶にいつもある桜
本日の昼寝の理由は春だから
知らぬ間に自分の噂めぐる春
(さくらさんの季節だ!、輝け!)
・・英人の5周年記念・・ 「 18年課題に再挑戦 」
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「テレビは語る」
ぺ天使叔母・華芳
飛騨の雪 絶景絶景と独り言
★山脈の激しい吹雪に魅せられて
秘境です墨絵のような別世界
目の前に秘湯もあって別天地
映像の珍味馳走にノドごくり
(テレビがなかったら・・・・・)
「 名 刺 」 酒仙........
名刺見てどこで会ったか判らない
★使わない名刺に思いまだ残る
名刺見て昔の友に会いにゆく
年寄りは名前を言わず名刺だす
自分より目下の人だと名刺見せ
(名刺の効力は衰えず)
「 写 真 」 まつぼっくり
★セピア色やさしい風が吹いてくる
無我夢中子を追いかけるファインダー
憧れの君をレンズに閉じ込める
大好きなあの人いるのポケットに
しあわせな時もあったと証明書
(写真は思い出をより濃くし)
「 旅 」 美智優
流れ行く雲に旅への憧れが
ひと時を砂湯に埋もれ世を忘れ
旅の宿今宵私はお姫様
いい湯だなつい歌が出る外は雪
★旅先の夫の気遣い愛ふつふつ
(旅と写真と思い出・・・そして、川柳)
(随想) 「 電 話 」 美智優 子供の頃、一般の家庭には電話は一台しかなかった。 友人に電話をするとほとんどのお宅で、先にお母さんが出られるので緊張した。 まれにお父さんが出られるとどぎまぎしたものだ。 それで、いつも電話を掛ける前に「○○さんのお宅ですか。私は××ですが、 △△ちゃんはいらっしゃいますか。」と、練習をしたものだ。 現代では電話は一人に一台、ほとんどの人が携帯電話を持っている。 話をしたい相手の電話に直通なので、緊張することもどぎまぎすることも ないだろう。敬語や丁寧語を使う必要もない。 最近“日本語が乱れている”と、時々耳にするが、 そういったところに要因があるのかもしれないと思う。 |
「仕事漬け」 悠澪
五十肩言いつつ今日も仕事しに
★出勤前なめられぬよう眉を引く
仕事する痛む背中に鞭打って
勘鈍る仕事だんだん速度落ち
仕事終え背筋伸ばせば疲労感
(乗り越えてこそ次がある)
「 嫌 」 靖坊
嫌と言う時の自分の嫌な顔
嫌な気分青い空さえ憎くなる
嫌なのに嫌と言えない自己嫌悪
★好きですと言ってはみても嫌は嫌
嫌だけど人生やめる事できず
(いろいろあってこそ人生、これも彩り)
「 卒 園 」 桃華
園までの距離が短くなってきた
気持ちいい風に誘われ園へ行き
★砂遊びいっぱいやって卒園だ
遠回りしたので花がよく見えた
これからは園ではなくて学校へ
(お世話になった人へありがとう)
(鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ ・自由句「写真」(まつぼっくり) まつぼっくり 川柳連れ連れ草の表紙の写真をとても美しいと思っていましたので、今回は、 「写真」を テーマに川柳を作ってみました。寺さんがおっしゃるとおり、この「川柳& ウオーク」は不思議な広場ですよね。川柳を好きなどこか似たもの同士が、寺さんの 作ってくださっている場所に羽を休めに来るのではないでしょうか。私もまたそんな 旅人の一人なのかもしれません。 ・使わない名刺に思いまだ残る(酒仙) 英人 男に名刺、サラリーマンに名刺、ボクもそうだが、これで生きてきた部分はある。 しかし、その名刺もその職を離れれば無用の長物、早く未練は捨てたいものである。 でも、捨てられぬのも人間、人に出さない限り、かわいいものと思っておこう。 ・たかが主婦されど手抜きは致しません(みいちゃん) まつぼっくり 素晴らしいですね。心底尊敬します。私なんか手抜きだらけで、毎日ボーっとして 過 ごしています。近頃では周りも諦めて、何も言わなくなりました。 ・旅の宿今宵私はお姫様(美智優) さくら 女友達同士で温泉旅館に出掛ける‥。宿に着くと荷物を部屋まで運んでもらえ、 温泉でのんびりと温まった後は浴衣を着て、部屋に戻ると夕食の時間。次から次へと 珍しくて美味しい料理が運ばれてきて、ついついお酒も進み昔話に花が咲き、ご機嫌 になった頃に布団を敷きに来てくれて、後はパリッとしたシーツの上でごろんと寝転がり、 知らないうちに夢の中‥・・まさにこれは最高の幸せ。 一夜限りのお姫様。こんな日が一年に数回あると良いですね。 ・本日の昼寝の理由は春だから(さくら) まつぼっくり 眠い季節がやってきました。体質上、私は昼寝が出来ないので、うらやましいです。 しかし、たまにデスクワークの時、ふと気づくと居眠りしている自分がいます。 何も考えずに眠れるって、たとえ短い時間でも気持ちがいいですね。 ・出勤前なめられぬよう眉を引く(悠澪) 桃華 おばさんパワーを感じ、クスッと笑ってしまいました。年齢だけは重ねてしまったけど、 若い人よりまだまだ頭脳明晰、仕事だってバリバリよ、おばさんなんて言わせないと いう気持ちが、眉を引くという行為にしっかり表れていますね。 私も沈んでいられないと元気づけられました。 投稿をお待ちしています |
「川柳連れ連れ草」への投稿案内 次の要領で川柳及び感想文を募集します。 投稿をお待ちしています。 1)毎月15日までに自由句を5句程度、課題句を2句程度 メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて ください。課題の題は2)の通りです。 2)2007年「課題」 (1月)思い出 (2月)青い (3月)レモン (4月)幼い (5月)つなぐ (6月)ブランコ (7月)ハンカチ (8月)読む (9月)泣く (10月)顔 (11月)似合う (12月)ラブレター 3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文 (150字以内)も募集いたします。 4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行 います。感想文もその句のページに随時掲載します。 掲載方法は一任してください。 5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。 川柳投稿 |