so057
(せんりゅうつれづれそう)
第57号(18年9月)
蕎 麦 (ソバ) の 章
課 題 「 重ねる 」 思い出を重ね合わせて涙する 酒仙 重箱の中から母の味と愛 美智優 説明を重ねるほどに座が白け 靖坊 口紅を重ね塗りして秋を待つ ぺ天使 世界中手を重ねれば平和あり ぺ天使叔母 九十年重ねた母は過去忘れ ぺ天使兄 受験生 教科書重ね枕にし ぺ天使妹 年重ね夫婦の絆深くなる 悠澪 影重ね想い重ねた帰り道 さくら 手を重ね心重ねて生きて行く ヒロ・アキニレ 秋の田のうねり重ねて穂は踊る 柳立 真剣に年を重ねて悔いはない みいちゃん 重ね合う手と手が少し増え始め 桃華 愛も苦も重ね重ねて深い味 英人 |
「 残 暑 」 美智優
熱帯夜眠れず職場で取り返す
シャカシャカと蝉が暑さに拍車掛け
★熱帯夜ボーッと聞いてる遠花火
この猛暑ほっとひと息通り雨
頭から湯気が出そうな酷暑です
(もうまもなくなつかしくなります)
「ツーペアで」 ぺ天使
ドライブに晩夏の富士山ついてくる
★顔浮かべみやげ選ぶ手弾んでる
ごちそうに飽きた湯の宿二連泊
お茶漬けが欲しいと四人口そろえ
ナビ通り走って迷って日が暮れる
(ワンペア、ツーペア、スリーカード、楽しみいろいろ)
「七十代の喜怒哀楽・第五十二回」.
みいちゃん
★言い切ってしまうわたしの欠点よ
神様よ試練を少し軽くして.................
心には皺のウエーブ寄せ付けない
ダイヤなど要らぬ平和が欲しいです
アドバイスみんな嬉しく受け入れる
(人間、試練は生涯の友)
「 秋 」 ヒロ・アキニレ
秋の陽に心の隙間うめてみる
★秋の野に夢のかけらを拾いつつ
和み合う秋の夕暮れ木曽堤
まだ青い稲穂に野分け吹かないで
ススキの穂 月まるくして応挙見る
(短い秋に、深い味わいを)
・・英人の20句抄・・ 「 秋が来て岡崎城 」
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「秋だから‥‥」 さくら
蝉の声消えて静かな秋がくる
★遠い日の想い出はこぶ秋の風
成長の歩幅が広い子供たち
主婦となり遠い記憶の二日酔い
時々は主婦を忘れて夢遊び
(秋だから・・・川柳だ、ウォークだ!)
「秋めいて」 柳立
秋雨に月は隠れてススキ揺れ
秋めいて夜中毛布に手を延ばし
茶を喫めば月のお菓子に菊の印
犬の道ほのかに紅いこぼれ萩
★にらめっこ新物サンマ三百円
(秋は秋刀魚、にらめっこして真実を)
「 空 き 缶 」 靖坊
用済みの空き缶一つコロコロコロ
カラッポになったから受け入れられる
雨水を溜めてみたとて詮もなし
★失った中身を思う時もある
潰されて”空き”さえもない塊に
(失う前に思いたいもの)
「 初 盆 」 悠澪
新盆の迎え火焚いて母迎え
提灯に家族が集い母囲む
線香を焚いて詫びてる親不幸
初盆を済ませてひとつ荷を下ろす
★盆終わり明日は家族がちりぢりに
(亡き人が作ってくれる機会)
(随想1) 「桃華さんにエール」 みいちゃん 介護するって実際その場に当面しないと痛感出来ません。 ですから桃華さんに頑張っての言葉は送りません。 介護する人は、時にはリラックスして外出をして、お芝居や 映画を鑑賞したり、美味しいものを味わって 気分を切り替えるべきですね。 でも人間ですから腹の立つことも沢山有ります。 その時は自分ひとりで抱え込まないで、 周りの人に「助けて」の信号を出しましょう。 “ 介護する人にあげたい金メダル” (随想2) 「禁煙のご報告」 ぺ天使 夫の禁煙は、残念ながら14日間で終わりました。 いつかまた挑戦するそうですが、信じられますか。 (随想3) 「私も君」 さくら ノーアウト満塁‥もう観ていられない。 他のチャンネルに代える。でも気になる‥。 またチャンネルを代える。 あっ‥ツーアウト満塁になってる。良く持ちこたえてるな〜。 でも自分がこのままテレビ見てると点を入れられるかもしれない(汗) またチャンネルを代える。‥こんな感じの繰り返しですよね? でも今年の甲子園には、感動をもらいました。 高校野球って良いですよね〜。 *****何の話しをしているか分からない方は、 先月号(第56号)読み返してください。**** |
「 帰 省 」 ぺ天使叔母・華芳
キッチンで長男二男腕ふるう
主無視 好みに合わせ模様替え
背を見ればいずれが孫か息子かと
パパママとベソかいた孫はやレディ
★秋草にてんとう虫もひと休み
(若者の成長は早い、老人の老いは・・・)
「 虫 」 酒仙
虫の声町では聞けぬ家の庭
鳴く声で虫の音色に思い出が
あの声は虫の声にも似ていない
★好きな人虫の鳴く声すずの声
もう一度聞かせてほしい虫の息
(秋は虫、月、風、七草、満喫して)
「 敬 老 会 」 桃華
大パパよこれが最後の敬老会
ワンテンポ遅いねボクの歌・踊り
トンボ舞う大パパも舞う敬老会
★どの人もボクにカメラを向けている
大声を出せば拍手も多くなり
(ワンテンポ遅れのボクが行く)
・どの人もボクにカメラを向けている(桃華) どの親も自分の子にカメラを向けているのであり、実際にはこんなことはない。 しかし、本人は自意識過剰か、そんな気持ちになる。多くの人がそんなことを 感じた覚えがあるのではなかろうか。 今月の句の中でもっとも川柳らしい川柳と思って取り上げた。人の思いも 入っている、機智もユーモアも感じられる。川柳は見たままの事実、花鳥風 月の描写では佳句と言い難い。今月はそんな句が特に目立つ。もう一度 私の「川柳観」を読んで頂きたい。 |
(鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ ・秋の野に夢のかけらを拾いつつ(ヒロ・アキニレ) 英人 何をする気にもなれない暑い夏が終わり、気持ちのいい季節になった。 青春も遠くなり、やり残したことはないか。そんなひとつでも掘り起こして、 始めてみたいものだ。生ある限り、小さな夢も追いかけ、生き生きと過ごして 行こう。 ・用済みの空き缶一つコロコロコロ(靖坊) 桃華 用済みの空き缶はだいたい資源ゴミへ回されるけど、この空き缶は無情にも 道路に捨てられた。誰も拾ってくれない空き缶・・・・・風に飛ばされ、コロコロと 転がっている。空き缶は叫んでいる、用済みにしないで!!と、 もっと生かして!!と。 投稿をお待ちしています |
「川柳連れ連れ草」への投稿案内 次の要領で川柳及び感想文を募集します。 投稿をお待ちしています。 1)毎月15日までに自由句を5句程度、課題句を2句程度 メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて ください。課題の題は2)の通りです。 2)2006年「課題」 (9月)重ねる (10月)いつしか (11月)朝 (12月)別れる 3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文 (150字以内)も募集いたします。 4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行 います。感想文もその句のページに随時掲載します。 掲載方法は一任してください。 5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。 川柳投稿 |