so054
     (せんりゅうつれづれそう)


              
 第54号(18年6月)

馬 鈴 薯 の 章

(科 目)ナス科  (花言葉)情け心、慈善、恩恵、初恋
馬鈴薯は原産地が中南米で、日本に入ったのは慶長年間、オランダ船で
長崎県の平戸にもたらされたのが最初といわれる。
イモの形が馬の首につける鈴に似ていたことから「馬鈴薯」と呼ばれた。

野菜の花といえども、見てみれば結構美しい花がある。特に馬鈴薯は、ナポレオン時代の
パリで貴婦人が盛装した胸にこの花を1輪挿して夜会に出席したという話もある。
つい先日、私の家庭菜園の馬鈴薯が盗まれた。ショックだったが、この花言葉を知って
うなずいた。あれも情け心か、仕方あるまい。しかし、さもしい世の中だ。
          (★印及び太字は英人の推奨句)


 課 題   「 話 す 

誰となく話しかけたい胸の内     酒仙
話したら心がほぐれ笑い顔     みいちゃん
話さねばならない事は話さない    靖坊
呼び止められ噂話を聞かされる     美智優
あなたから話しかけられ始まった   ぺ天使
ままごとのママは真顔で話してる   ぺ天使兄
「あうあう」と話して赤子と通じ合う  ぺ天使妹
愛らしい花一輪に話しかけ   ぺ天使叔母
苦労話の裏に自慢見せ    悠澪
水を得て話すごとくにメール打ち   柳立
独り言犬に投げかけ気が楽に  さくら
幸せは話通じる人がいる    ヒロ・アキニレ
話さずにいられぬ秘密持っている   桃華
人ごとのように話して溺れてる    英人




「 妻 」       酒仙

★家に居るいればいるほど妻頼り
何事も妻がいないとまとまらぬ
外ばかり家のことなど手につかず
あれこれと思い巡らし日が迫る
新車乗り優越感が顔に出て
(今更妻から自立してどうなる?!)



 「ぎっくり腰」     美智優

    突然の魔女の一撃動けない
久々の連休魔女がくれました
   ★床に臥し生きてたことを実感し
     臥して知る少しは役に立ってたと
 不必要な人でなかったこの私

     (魔女の効用も有り!)



「 迷 う 」    靖坊

迷ったと思いたくない焦燥心
足よりも気持ちばかりが先走る
迷い子の我に道順教える子
目的地捨てれば迷うこともなく
★後悔を道連れにして迷い道
(迷ってこそ生きている!)



        「 雨 」      ヒロ・アキニレ

         露草のように私も濡れてみる
      紫陽花の色の移ろい気も揺れる
     風景を洗い流すか強い雨
        その雨に私の心も洗われる
          ★優しさのかけらの様な雨雫

           (雨も自然、自然を楽しまん!)


・・英人の20句抄・・ 「 退職から再就職 」

              どの顔もほっとした顔退職辞令
              ここまでは肩肘張ってきたけれど
         一粒の涙をためて朝迎え
         何事もなかったと言えぬ前半生
                    ご苦労さんありがとうつい言いそびれ
                    悔いがあり悔いはなしキリのない話
                    三十八年の勤めを終えて道半ば
 昨日と同じ時間に目が覚める
 簡単に離れはしない現役気分
    四月になると桜の木がドッと増え
    誰彼と誘ってしまうウォーキング
           どこからも入れる家で鳥が来る
           草取りを楽しむ人は救われる
                   定年の次の道のり計りかね
                   肩肘を張るのはよそう定年後
                   することがまだまだあって再就職
              積年の埃をはたいて新入社員
              入社日は庭そうじして家を出る
          気がかりをきっぱり捨てて鳥は立つ
          三つ折りの傘で迎える後半生



「七十代の喜怒哀楽・第四十九回」  
               みいちゃん


★ もう少し脳の配線切らないで
輝いていた老木を見くびるな
おまけなど要らぬ中身の充実を
好きなもの作って友と長話
ぬいぐるみ生ゴミの中で泣いてます

(配線が切れないように川柳を作ろう!)



「バラ園で」      ぺ天使

紫の貴婦人気取りのバラに会う
眼を閉じて深呼吸するバラの中
花びらを集めて今夜はバラの湯に
午後からは雨になるらしバラに告げ
★これ以上話せば私溶けてゆく

   (バラ園で若返ったぞ、さあ行かん!)



「母の日」     ぺ天使叔母・華芳

花嬉しメールも嬉しFAXも
待ちわびて届いた花の華やかさ
あでやかな香りと微笑みありがとう
★目覚めれば庭の千草を友にして
懇々と負うた子に教えられ
(いつまでも母である嬉しさ!)


(随想)  
「最近のできごと」 ぺ天使叔母・華芳

ミニ手押し車の補助椅子に座りそこねてお尻からスットン。
二日目からひどく痛み出して鍼治療をして頂き楽になった。

次に歯科治療の日、バスに乗り遅れ、思い切って歩いてみたら
割と簡単に歩ける。それならと朝の散歩に。
ふと立ち止まって向こうを見ると、
絵の具で塗ったような真っ赤な太陽がほんの少しみえて、
太陽とはこんなに真っ赤なのかと。上ってくるほどに
とても大きく、改めて見直して、思わず手を合わせた。

尻餅もバスの乗り遅れも仏様のお慈悲だと。
足の痛さ、腰の痛さがほとんど良くなり、感謝の一言です。
良い方に解釈すれば何事も穏やかに収まることになると思う。

    



「骨董ブーム」     柳立

ホコリ山ガラクタ山も宝山
古き良き夢を語るや黒光り
★魅せられて白き磁肌に触れもせず
本物はピンと隅々スキも無い
品定め彼女の真贋これも無理
    (人も骨董の価値がある!)



「休肝日」      悠澪

休肝日言い訳よりも実行を
我慢強い肝だからこそ思いやり
飲むなとは言いませんただひかえめに
★肝臓に詫びて今夜もひとり飲む
肝臓の叫びに耳を傾けて
(肝臓も我が身、いたわろう!)



「近づく・‥夏」     さくら

街角ですれ違う風夏薫る
昨年の思い出語る日焼け跡
★まだ人生三回表と励まされ
梅雨が明け夏待ち遠し恋浴衣
7月の予定書く手が弾んでる

(夏の自然を楽しむ若さだ!)



「バラ園にて」      桃華

★全開のバラに囲まれやさしくなる
バラ園でおにぎり食べる眠くなる
バラに来る虫を捕らえて虫かごに
バラに飽きアスレチックへ一目散
誰よりも汗を流してアイス食べ

(バラ園は少年も楽しめる!)



    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

  誰となく話しかけたい胸の内(酒仙)     英人
     
いいことがあったのでしょう。嬉しげにいうのもはばかられ、胸のうちに
    秘めようと思うのだが、ついつい誰でもいいから話しかけたくなってくる。
     マア、嬉しかったら話せばいいのではないだろうか。
     孫でも増えたのかな?

  肝臓に詫びて今夜もひとり飲む(悠澪)     桃華
     
“分かっているけど止められない”歌の文句じゃないけれど、身体に悪い
    ことは十分に分かっていてもついつい一人酒。飲まずにはいられない辛い
    ことでもあったのでしょうか。今夜だけは許してもらって明日は休肝日にしま
    しょうね。
      飲めない私は甘いものをムチャ食い。これじゃ、カロリーオーバー。
    分かっちゃいるけど止められない!

    投稿をお待ちしています




       「川柳連れ連れ草」への投稿案内
             次の要領で川柳及び感想文を募集します。
             投稿をお待ちしています。

  1)毎月15日までに自由句を5句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  2)2006年「課題」
      (5月)燃える (6月)話す (7月)蛍 (8月)読む
      (9月)重ねる (10月)いつしか (11月)朝 (12月)別れる
  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。
  5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。

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