so043     (せんりゅうつれづれそう)

              
 第43号(17年7月)

金糸梅(きんしばい)の章


(科 目)オトギリソウ科  (花言葉)悲しみを癒す、愛情、きらめき
半落葉小低木で原産地は中国。初夏から秋にかけて梅のような丸い五弁花を
持つが、梅の仲間ではない。びようやなぎと似ているが、おしべが短い。
黄金色の花が咲き続け、庭や公園などに利用される。娘の家に今年植えました。

各地で梅雨明けが宣言されています。いよいよ本格的な夏です。
愛知万博はますます盛況になってきた。随想にも書いたが、
大変いい催し物で、この機会は逃さないようにして欲しいと思っている。
さほど並ばなくても十分楽しめるが、並ぶときには気をつけてください。
          (★印及び太字は英人の推奨句)


 課 題 「 夢 」

虹の橋うたかたの橋夢の橋   磨夢多絽
あきらめた夢がくすぶる胸の奥    悠澪
希望さえ夢の外へと逃げて行く   靖坊
たくさんの川柳できた夢の中    ぺ天使
このごろは目覚めて安堵の夢ばかり    ぺ天使兄
夢一つまた飛んでゆくシャボン玉   ぺ天使妹
夢覚めて続き見たくて眼を閉じる   ぺ天使叔母
夢を詰めシャボン玉に託し飛ばす   みいちゃん
梅雨明けは過ぎた事がら夢に出る   酒仙
夢毎に鳥に事問う天の川    柳立
夢ひとつ明日につないできたけれど    美智優
もう少しなのに夢から醒めていた   桃華
忍という文字の向こうに夢描く    英人



   「 網 戸 」   ぺ天使

兄の手が器用に網戸張っていく
★張り替えた網戸世間がよく見える
隙あれば網戸の外で虫が待つ
網戸抜けサンマの煙堂々と
遠雷にあわてて網戸もガラス戸も

   (網戸1枚のあるありがたさ)


 「旅」      酒仙

 行くたびに訪ねるところ様変わり
 幾度でも訪れる旅食い違う
 行く人で想いが違う旅の中
 行くところ多くなったと愛知県
 ★梅雨空に足が遠のく地球博

(梅雨明けだ、さあ地球博だ)



・・英人の20句抄・・ 「 愛知万博 」

          好奇心うずく心が万博へ
          さわやかな笑顔 研修の成果かな
                       定めかな厭世観の長い列
                       あきらめず腹も立てずに待つ時間
              有限の地球を描く現代っ子
 万博で問う環境を問い直す
    雨傘を傾けライバルやり過ごす
      人混みで開いた傘が折れている
                       すっきりと梅雨の合間の入道雲
                  体験の森で疲れた目をいやす
               快い風に罠あり帰り道
            人混みを抜けて疲れがどっと来る
            追いかけて見失ってもう期限です
       満たされた鳥はボクに近づかぬ
       定年へ向かう気持ちが定まらぬ
                  青春の汚点がこのごろ気にかかる
             本当は自然の叡智だ青い空
             梅雨明けはまぢかポケットにサングラス
                         一人でも楽しむ道がある自然
                   最後まで夢を描いて万博へ



「パソコン三昧」   磨夢多絽

妻のヤキモチ鉾先はパソコンに 
不機嫌なパソコンなだめつソロソロと 
頼まれて嫌と言えぬ禍のもと
★遠雷を耳で計りつ目は画面
あ〜今日も零時の音で疲れ知る 
(妻第一が貴兄の信条!)


「蛍」      悠澪

雌誘う愛のシグナルきらめかせ
新しい浴衣で彼を誘うかな
帰り着き肩より飛び立つ蛍の灯
★幻想の世界をかもし乱舞する
暗闇を御霊のごとく飛ぶ蛍

(蛍の住める地が少しずつ増えてきた)


  「七十歳の喜怒哀楽・三十八回」   
                  みいちゃん


 愛って何未だにわたし解らない
何一つ解決できぬもどかしさ
   永遠に平和は来ないこの星に
       泥水も飲んだけれども虹も見た
   ★不幸だと思う心は甘えです
    (分からないから川柳を書く)



随想1) 「出逢い」    酒仙  
 
 
  私は某電機メーカーを45年間勤めて退職しました。

 自分一人で生きてきたと思っていましたが、大変な間違いであることを知りました。
 退職するまで一企業で過ごしてきたので自分の周りを見つめることが出来ません
 でした。いま再び世間に出ていろいろ体験するとあることに気付きました。それは、
 人間誰にでも誠意を持って接すれば、答えが返ってくるということです。

  たまたま出歩くことが好きで、いろいろなことに興味を示します。
 また、車を運転することも好きですので、暇を見つけては同じところでも何度でも訪れて
 います。元の勧め先には保養施設があるので、度々利用しています。東は横浜、伊豆
 高原、南は湯布院、その他白浜、琵琶湖、蓼科などがあり、2、3日のんびりと過ごす
 ことができます。先日も妻の還暦祝いにもう5回目ですが湯布院を訪れました。車を
 運転して大阪からフェリーボートに乗り九州へ渡りました。保養所ではいろいろな地域の
 出身者とお話ができ、元の上司の近況報告など聞き旅の夜を過ごしました。白浜では
 同郷のすぐ隣町のご夫婦ともご一緒することができ、出逢いに感謝しました。
  こうして川柳会でも随想を掲載するチャンスに恵まれたのも歩くことが出発点です。
 また、これを契機にいろいろな出逢いが生まれることを期待して頑張ります。




    「梅雨の頃」    柳立

    地下を出てどっと香り立つ百合の花
コンビニに走って店先雨を待つ
    カラ梅雨に通い路はずれ雨乞いを
★カラ梅雨にちょいとそこまで日傘持ち
    黒雲と虎のパンツに梅雨明ける
    (梅雨は明けた、さあ始めよう・・・)



「無言劇」    ぺ天使叔母・華芳

父の日も待ってますよと笑顔見せ
老夫婦空気のような余生かな
二人いて無言劇を続けます
空想も度を過ぎればホラ吹きだ
碧い空 新緑の山がこだまする

(無言劇も夫婦なればこそ・・・・)

  


(随想2)  「 ザクロのお話」・・・・・・    
            
・・・・・・・石榴の章を読んで  華芳

  
ぺ天使の両親のお墓の登り口にザクロの花があり、なんとなく愛着を感じていた。
 20年以上前、当時は寒村だった今の住居に移った。
小さな小学校の片隅にあった花ザクロの枝先を5cmほど、黙って頂いてきて、
挿し木したら根付いた。今では丈も幹も大きくなり、4,5年前から花が
1個、2個とつき、今年は7,8個、 小躍りして喜んだ。
  ところが巡回バスで通った家に、枝もたわわに花がついていて驚いた。
 こんなに花がつくのか・・・・いつの日か育て方を尋ねてみたいと思う。
 家族が幸せでありますように、この方の神様にあやかりたい。




「まぶた」    靖坊.............

失望のまぶたの裏に映る過去....................
閉じた目は誰に見られることもない...................
現実は薄いまぶたの向こう側....................................
目を閉じても目は見ることをやめない.........................
★ 目を開く見えぬ未来を見るために.................

(まぶたは過去・現在・未来を見るのかな)



  「 雨 」     美智優

待ちに待った雨は気休め潤わず
鳥も木も恵みの雨に甦り  
雨乞いが効いたはいいが大雨に   
★登校の子等の声消す雨の音   
初蝉が雨の合間を縫って鳴く 
   (雨とも上手につきあわねば・・・・)



「万博へ行こう(2)」    桃華

今度こそパパとママとで万博へ
モリゾーとキッコロに会い握手する
マンモスもすごいがキッコロもっといい
★ママだけが先にくたびれどうしよう
ゴンドラから見ると人間うごめいて

(いつまでも万博のこと忘れないよ)



    (感想文T) 気ままに一言・・・ 

  「七十歳の喜怒哀楽・三十八回」のみいちゃんへ・・
                     ・・・・・・ヒロ・アキニレ

  五句ともとてもいいですね。
  気持ちが素直に良く出てる感じです。
  私の思いと同じという感じで、嬉しくなりました。

  愛って探しても見つかりませんね。
  解決できない事は、すべて時にまかせます。
  戦争好きな人たちと一度何故戦争するのかと
  話し合ってみたいですね。
  この世はいい事と辛い事の繰り返しだと思ってます。
  きっと今が一番幸せなのかもね。

  素敵な句を有難うございました。また来月のみいちゃんの句
  楽しみにしてます。


   「ヒロ・アキニレさんのエールに返信」       みいちゃん

   
ヒロ・アキニレさん、有り難う御座います。
   「七十歳の喜怒哀楽」が「八十歳の喜怒哀楽」に到達するまで気力で
 少し 背伸びしながら川柳に励まされながら、生きて行こうと努力しる決意の
 みいちゃんですので今後ともよろしく見守って下さい。
   私は川柳歴は長いのですが、日記のように日々の喜怒哀楽をパソコンに
 打ち込んでいます。ユーモアのない世相を案じつつせめてものほのぼのとした
 句を作句したいと念じていますが、とても難しい事ですね。
   多事多難の人生を潜り抜けてやっと七十歳で気持ちにゆとりが出来ました。
 遅蒔きながら青春を謳歌しています。これからも好奇心に燃え{人の悪口だけ
 は言わない決意です}
   何事にも感動して日々の糧にして川柳にビーズに色々の事に挑戦します。
           「目覚めれば喜怒哀楽の幕が開く」♪
                      
  投稿をお待ちしています



         (感想文U) 気ままに一言・・・

   父の日も待ってますよと笑顔見せ(華芳)     英人
        物欲しそうに請求するのもはばかられ、黙っていれば見過ごされる。
       肝心なところでは大きな貢献をしているのに、父の役回りのつらさよ。
       何で母とこんなに違うのか・・・来年は笑顔で請求してみるか・・・・。

   泥水も飲んだけれども虹も見た(みいちゃん)    桃華
        人生を十分に重ねてきた人だけが言えるすごい句。
        私もそれなりに苦労の道を歩んできたと思っていたけれど、それは
       ほんの一時期のことでしかなく、みいちゃんとは比べものにならないと
       思う。泥水を飲んだ人生だったかもしれないけれど、虹も見てきて、
       本当によかったですね。

 


       「川柳連れ連れ草」への投稿案内
             次の要領で川柳及び感想文を募集します。
             投稿をお待ちしています。

  1)毎月15日までに自由句を5句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  2)2005年「課題」
     (6月)花 (7月)夢 (8月)秘める (9月)ひとすじ
     (10月)燃える (11月)姿 (12月)深い
  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。
  5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。

             川柳投稿


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