so036     (せんりゅうつれづれそう)

        
第36号(16年12月)


 石蕗(ツワブキ)の

(科目)キク科   (花言葉)愛よ蘇れ、愛の復活
葉がフキに似ていて表面につやがあることから、
つやのあるフキという意味。若い葉は佃煮にして食べられる


皆さんの協力ではや丸3年を終えることができました。
過ぎてみれば夢のごとし、こんな調子で5年、10年・・・・
来年の課題を載せました。さて、何から拾い出したのでしょう。
                   (★印及び太字は英人の推奨句)



 課 題 「 色 」

染められて鏡に映るあなた色    ぺ天使
好きだったパステルカラー似合わない   ぺ天使妹
あれこれと探し続けてもとのいろ   酒仙
病院の白きサザンカ孫生まれ    ヒロ・アキニレ
なに色にも染まらず来た路しみじみと   摩夢多絽
悩み色家族思えば透けて見え   柳立
暗闇は色の存在許さない    靖坊
髪染めてチョッピリ友を驚かせたい   みいちゃん
年末は明るい色で闊歩する     桃華
落書きも明るい色で新年へ     英人

   



  「年賀状」   酒仙

  パソコンで手抜きのハガキままならず
  振り向けば過ぎ去った過去懐かしむ
  すれ違い名前忘れて後ずさり
  年賀状訃報届いて死を悼む
  ★年の瀬は思い巡らすあれこれと
(年賀状は面倒なれども効用あり)


  「パソコン君」     ヒロ・アキニレ

    知ってるよHP開いてるすごい人 
    君の中メル友だんだんふえていく
    ★君がいて淋しい時は助かるよ
    図書館も百科事典もいらないよ
    検索で何でも答える優れもの
      
(パソコンは煩わしくも利用価値大なり)



「 閉じる 」    靖坊

開かれた本もやがては閉じられる
目を閉じる 心の中を見るために
思い出に閉じ込められている私
申年の扉を閉じて酉年へ
後門は閉ざされている 歩き出す
(新しい年を開けましょう)


(随想)  「 重大事件 」   靖坊

様々な事件や出来事が起こった今年も、まもなく暮れようとしている。
私にとっての今年の重大事件は、
9月の川柳でも書いた通り、パソコン破壊!
この出来事の印象が強過ぎて、他の事は全て霞んでしまった。

約1年分のファイルをそのまま放置していた自分に大後悔。
文書も画像もその他のデータも全て失ってしまった。恐ろしいことである。
あまりの喪失感に茫然としながらも、復旧作業を続けていたわけだが、
10月に発生した新潟中越地震で、少し自分の見方が変わった。

地震で失ったものに比べれば、自分が失ったもののなんと陳腐なことよ、
そう感じられたのである。
大切な人を喪失した悲しみ、生活の基盤をなくした不安、
私の喪失感とは比べものにならないだろう。

文書も画像もデータもいざとなれば取り戻すことは可能だ。
旅先の写真だって、どうしても欲しければまたそこへ行って
撮影すればいいのである。昔の文章の
記憶が取り戻せなかったら、また新しいのを書けばいいのである。

そう考えると、なんだかとても気が楽になった。
自分の創作意欲にカツを与える為の神様の愛の鞭だったのだ、
そんな前向きな考えを胸に抱いて、新年を迎えようとしている
今日この頃の私である。


「七十歳の喜怒哀楽・31回」.....
  みいちゃん


頼まれもしない事して疲れる愚
開戦の日義士の話しも遥かなり
★それぞれの家にチョッピリある悩み
かんたんなケータイ出来たと言うニュース
車社会老いたらの事考えず
(便利になって返って辛い人も多し)


「 歳 末 」  もりぞう

  小泉は外に目を向け内忘れ
  出来事がおおすぎるので記事に出ず
    ★昨日より今日が幸せ思う日々
  あれこれと思い巡らす年のこう
 過ぎた年考え始めあせりだす
(今日に最善を尽くそう)



  「 先 枯 れ」      柳立
       この12/4妻の命日、丸三年を迎えて

 枯れ葉泣く指を結びし妻想う
     ★三日月の厳しく小さく独人住む
   夜ウォーク時雨なお来て身を細め
 老人力枯れ木の先に花を見せ
      枯れ枯れの花を尋ねん夢を行く

     (乗り越えて、君の道ゆかん)



・・英人の20句抄・・   「歳の暮れ」

         一枚の天気図に見る運不運
             暖冬の予想 掃除は先延ばし
             暖冬に副作用あり風邪薬
     横に振ること多い首疲れがち
        老年という文字を目が避けていく
        恋愛小説読んで老年否定する
      パンを焼く妻にただよう満足感
      食べかけのパンと未練が残る皿
             生あくび殺してのどを詰まらせる
           正論は正論として信号無視
           握手する手から妥協を求められ
                約束を果たさぬうちの流れ星
   忘れたいことが多くて酒を飲む
   忘年会街は灰色帰路急ぐ
列車遅延サンタクロースを待つ家族
幸せを拾い集めて家路かな
              還暦がどうだっていうの待ちましょう
           ズボンの折り目が消えて歳の暮れ
           災という文字が躍って歳末へ
                記憶から消すもの消して除夜の鐘


「 友 達 」    ぺ天使

風邪ひいて卵に野菜届けられ
おしゃべりがしたくて午後の約束し
ドングリを拾う手触れて笑い合う
★お互いに孫を語れる日向ぼこ
エンジンをかけた車内でまだ話す
(語れる友のありがたさ)



   「友が、伯母が・・・逝く」     摩夢多絽

      喪中葉書絶句の声に妻我を見る
   葉書軽し心重し陰る文字
       長生きを嫉妬する程の伯母が逝く
          ★歳聞いて自分の老い先 胸疼く
     師走風曇り顔の句 もう止めよう  
       
(知らぬ間に覚悟が必要な年に・・・・)


「クリスマス」    桃華

突然にいい子になったクリスマス
どろんこをしてきた後にケーキ食べ
手を振れば笑ってくれるサンタさん
★友達もいい子になってサンタ待つ
くだらないことで笑ってクリスマス
(クリスマスで思い出を作ろう)



    (感想文) 気ままに一言・・・ 

   開かれた本もやがては閉じられる(靖坊)    桃華
       太陽が朝昇って、夕方に沈むように、何事も始めがあって終わりが
      ある。あと少しで2004年も暮れようとしている。しかし、人はまた次に
      来る新しいものを信じ待ち望んでいる。次なるものに夢をかける人間は
      素晴らしい。本もまた新しい気持ちで開かれるでしょう。

   ・昨日より今日が幸せ思う日々(もりぞう)    英人
       人間の感情は相対的なものである。昨日より1mmでも良いと思えれ
      ば幸せ感が感じられる。昨日より今日、昨日より今日、を繰り返してい
      くとどうなるでしょう。一生を幸せに終われます。作者はそんな人なの
      でしょう。

  投稿をお待ちしています



       「川柳連れ連れ草」への投稿案内
             次の要領で川柳及び感想文を募集します。
             投稿をお待ちしています。

  1)毎月15日までに自由句を5句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  2)2005年「課題」
     (1月)山 (2月)海 (3月)哀しい (4月)心 (5月)咲く
     (6月)花 (7月)夢 (8月)秘める (9月)ひとすじ
     (10月)燃える (11月)姿 (12月)深い
  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。
  5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。

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