so034     (せんりゅうつれづれそう)

           
  第34号(16年10月)


鶏 頭 の 


(科目)ヒユ科   (花言葉)おしゃれ、博愛、気取り屋

鶏頭は、ニワトリの「トサカ」のことです。ニワトリにとってトサカは、
自分をアピールするために重要なものです。
トサカの美しさ、見事さ、花言葉のおしゃれや気取り屋は
ニワトリの気持ちをよく表しているではありませんか。

今までおしゃれに、全くかまわなかった私ですが、
「老いてこそおしゃれに」と言う言葉もあり、少しかまわねば
いけないかなと思い始めている。・・・・まだ早いか・・・・。
                   (★印及び太字は英人の推奨句)


 課 題 「 濡れる 」

 濡れた服 太陽まかせ風まかせ    あやりん
もう三年 きっと側にと濡れる袖   柳立
少しでも濡れれば洗いなおす人   楽子
老いてなお心濡らしてみたい気も   ヒロ・アキニレ
失って私の心は濡れたまま    ぺ天使
濡れ羽色落ち葉色に染めて 秋    ぺ天使兄
人生の大雨小雨濡れてきた    ぺ天使妹
雨傘は文句も言わず濡れている    靖坊
雨に濡れ一つの罪を昇華させ    みいちゃん
濡れながらトボトボ歩く家路まで   酒仙
濡れること気にせず幼児走ってくる    桃華
メモ用紙濡れてゆくえが知れぬ恋    英人

{

            「夢」     楽子

           簡単さ 夢の続きを見るくらい
        ★夢を見るためにわたしは眠ります
         幸せな夢は誰にも話さない
        ないものは夢の中でも見つからぬ
          変わらずに話せる別れたきりの人

           (夢はまだまだふくらむ)


「秋の色」   ぺ天使

★夏色の風も噂も遠ざかる
空晴れて祭太鼓も風に乗り
黄金の穂たなびかせ風わたる町
かしましく過ごせば風は通り抜け
コスモスの淡い色香は風まかせ

(穏やかな秋の色は風の色)


「黄昏ても・・」      あやりん

 ★彼岸花会いに来たよと赤く燃え
 この度は近く感じる恋の道
 結末は分かっていても恋をする
 胸の中晴れよはれよと化粧する
 欲のない顔は痴呆の始まりか
(黄昏とはまだ言わせない)


   (随想1)「台風22号」 あやりん

 「
えっ、何?この水!」
北側のリビングの床に水が浸水している。
一瞬なにが起こったのか分からない。
台風の最中、窓を開けていたのか?
見ると窓は閉まっている。

よく見るとサッシの溝から雨水が溢れ出し、
それが壁を伝い床を濡らしていたのだ。
洗面所を見に行くとここも水だらけだ。
慌てて息子を呼びそれぞれの場所を分担し、
ありったけのタオルで溢れる雨水をくいとめる。
  一時間余りの奮闘の末、吹き荒れた風雨も治まり、
それと同時に水も引いていった・・やれやれ・・。

 家族のチームワークを感じた台風22号でした。

 
***あやりんさんは静岡県焼津市近くの人です***
    



「 秋 の 雨 」     靖坊

雨の日はかわいた心 外に干す
雨粒が厳父のように顔たたく
★いつも同じではないはずの雨の音
雨に濡れ冷えた体に熱いシャワー
冷たさを雨に感じて秋となる

(秋の雨はものを考えさせる)


「飲み相手」    酒仙.......

 冷めた酒だれを待つのか秋の夜長
 ★飲もうよと誘った相手敵味方
 聴く話廻りくどくて年を見る
訳知らず飲み屋の席で口を出す
 飲み相手あれやこれやと講釈し

  (貴殿の秋ですが、ほどほどに)


        「秋の陽」     柳立

        ★さわやかにひかり六十度の街に住む
      六時とてもうたそがれてセーラー服
        ちらほらと黄色く透けて大銀杏
       斜めより 部屋ごと明暗 畳割れ
          秋の陽に 今造りおる サナギ揺れ
           (言葉の発展は楽しい)


 
・・・英人の20句抄・・・「 孫と若返る 」

               秋は無口 孫の来る日を数えてる
             敵味方いっしょにくる天気図
             パソコンに疲れたら月を見よう 秋
    孫の日にそそくさ絵本買いに行く
       チンと鳴る電子レンジに飽きがくる
       外食に飽きて君を捜す残暑
  疑心暗鬼 余白の意味を考える
  へのへのもへじが見える余白かな
              恋という風が吹くのはとなり町
              十本の指で数える不幸せ
              消しゴムで消せない傷を慈しむ
       彼岸花一輪咲いたボクの道
       丸暗記苦手で消える思い出
       拝啓と書いた手紙を孫に出す
               口臭が気になって吐息こらえてる
               好き嫌い言っているうちに秋半ば
               時は秋 食わず嫌いは損をする
      孫が来る七色に変わる頬の色
    若返る準備を早く始めねば
   孫と遊んで若返りができますか

  
{

        
「ちびたん」    ヒロ・アキニレ

          出ておいで十六年も待ってたよ
         ★父母と祖父母がいる世たのしいよ
          馬さんとおすべり台をもらったよ
          父さんに似たらお鼻が大きいよ
          母さんに似たらお目めがやさしいよ
         
(これほど待ち遠しいものがあろうか・・・)


「七十歳の喜怒哀楽・29回」
                  みいちゃん


CMの生保かしまし耳塞ぐ
派手ですと言われるけれどピンク着る
いつか来る別れ 親友二人逝く
なぜかしら涙零して打つパソコン
★いつもいつも何かをせねば落ち着かず

(することのある幸せ)


(随想2)  「ヤング・グランマー」    
                   みいちゃん


いつも頭に浮かぶ些細な事を川柳に託して生きる支えにしています。
弱みを人に見せまいと少し前では必死でしたが、
最近は遣る事は遣って後は居直っています。
母が逝って二年ですが日毎思い出すのです。事に気が滅入った時に
母ならこんな時にどうするだろうと、反芻します。

今日はとても天気が良かったのに心は虚無感に満ちています。
情けなくて人に悟られないように笑顔で演技していました。
人にはいつも元気印で通っている「ヤング・グランマー」ですが。
今月も「川柳連れ連れ草」に投句出来て幸せです。

 



               「鳴り止む」      もりぞう

  孫二人柿と牡蠣とで混乱し
  食べてても殻つきの牡蠣孫騒ぐ
  文づくり想いが先で誤字があり
 ★何度でも着せてもらった濡れ衣を
  虫の声鳴り止んだのを見定める

(文づくりは万年青年をつくる)


   

        「北海道の旅」     瑞希

         ごきげんの霧の摩周湖笑い顔
           ★包み込む 北の大地は何もかも
        ジャガイモは家にあるけど味見する
           標津川子孫残しに鮭遡上
         阿寒湖に写る月見て露天風呂

          (川柳もあって、いい旅でしたね)



「四歳になって」       桃華

転んでも泣かない強さ身につけた
兄ちゃんと言われ気持ちがやさしくなり
少しずつ数がわかっておもしろい
★どろんこはボクの至福のときである
おだんごをパパより多く作ったよ

(益々楽しみが広がる4歳)



    (感想文) 気ままに一言・・・ 

   派手ですと言われるけれどピンク着る
  
               (みいちゃん)    ヒロ・アキニレ
       私も最近ピンクが大好きになり、ブラウスやセターのピンク
      が多くなりました。暗い色の物を着ると、心が沈むようでいやです。
      ピンクを着ると、気持ちが明るくなり、体も元気になります。
      おおいにピンク着ましょうね。人様が何を言おうと、自分の
      心と体を華やかにさせて、生きた方が得ですよね。
      みいちゃん頑張ってピンク着てくださいね。ピンクピンク可愛いーー。

   結末は分かっていても恋をする(あやりん)     桃華
       オオッと感嘆!年令を重ねねてくると分別ばかり先に立ち、恋心が
      あっても封じ込めてしまう。若いときは楽しく、夢ばかりみていたけれど
      ・・・・・・人間幾つになっても恋をしていると老いないと言うから、これから
      恋に恋して、人生楽しくやりましょう。

   飲もうよと誘った相手敵味方(酒仙)       英人
        飲もうよと誘ったのはいいが、相手は敵か味方か・・・・・でも、まあ
       いいではないか、一緒に飲めばもう味方だ、同類だ。こうして人生を
       語ろう。明るい明日を築こう。
 
   投稿をお待ちしています



       「川柳連れ連れ草」への投稿案内
             次の要領で川柳及び感想文を募集します。
             投稿をお待ちしています。

  1)毎月15日までに自由句を5句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  2)2004年「課題」
     (10月)濡れる (11月)翼 (12月)色
  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。
  5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。

             川柳投稿


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