so033     (せんりゅうつれづれそう)

           
  第33号(16年9月)


月下美人

(科目)サボテン科   (花言葉)はかない美、繊細、幽玄

月下美人は夜2〜3時間、それも1夜しか咲かないとても短命な花である。
わが家にもあるが、毎年見そびれていた。しかし、
今年はその夜咲く気配を感じ、時折のぞきに行った。そして、
めでたく写真に納めることもできた。きしくも私の誕生日であった。

美人の貴女、善人の貴方、美人は薄命善人は早死にする。
今できることは今やっておこう。長生きできればそれは大きなご褒美だ。
                   (★印及び太字は英人の推奨句)


 課 題 「 さがす 」

森の中さがし出せない帰り道    靖坊
家族みなわたしに尋ねる探し物    楽子
過去わすれ未来手探りでも二人   ヒロ・アキニレ
天の川キラ星探し 女
(ひと)想う    摩夢多絽
さがしてる貴方の心何処にある    あやりん
暗闇でメガネを探す不確かさ     ぺ天使
捜し物忘れてついと立ち止まる    ぺ天使兄
一日の楽しみさがす私たち     ぺ天使妹

しなやかな昔の心取り戻す   みいちゃん
この歳で昔のことが気にかかる    酒仙
捜し物していたはずが他ごとに    瑞希
サンマ焼く さまよう空はただ青く   柳立
捜し物思わぬところに置いてあり   桃華
思い出を探して君に行きあたり   英人



「 日 常 」      あやりん

  繰り返す親の話にうなずいて
 台風のくるまえ百合の枝を切る
 ★おおらかに痴呆の人を許してる
 ねぇねぇねぇ注目してと孫が呼ぶ 
 ちりちりと燃えた夏過ぎ浜歩く

(心機一転、名前を変えて・・・・良いですよ)



「 地 震 」      楽子.....

カーナビのおかげでケンカが減りました
傲慢なわたしに天地揺れている......
乱雑な部屋のわりには無事である
ご多分にもれずグッズを揃えだす....
一週間たって初心が薄くなる.............
カーナビのおかげで会話も減りました
(地震は小出しにして欲しいもの)


  「 猫 」      酒仙

 年重ね猫なで声で人騙す
   ★猫の足いつのまにやら印鑑に
     上品な猫で鼠に媚を振る
    猫なのに犬と間違え紐縛る
  抱かれても主のような眼で見つめ 

      (猫には猫の自己主張あり)


   (随想1) 「カレー物語」   酒仙

 誰でもがこの食べ物を嫌いだと言う人は数少ないのでは
なかろうか?それはいろいろな場面で簡単に比較的誰に
でも作って食べれることが出来るからだと思う。

 私がカレーを口にしたのは幼少のころ住んでいた2〜3軒
隣に洋食屋があり、戦時中に物心ついたばかりに列んで
食べさせてもらったのが、最初であったと記憶している。
それからは戦争が激しくなり、物資もなくなり口にすることが
出来なくなった。小学校へ入学後2年生のときだったと思うが、
進駐軍の払い下げ物資で作られた大豆入りのカレースープの
美味しかったこと。たまたま給食があるのに掃除当番だけが
残っていたため、クラス全員の分を腹一杯食べた
ことが思い出となっている。 

 私は夜学へ通っていたので、そのころの夕食代わりに
スガキヤのラーメンか生卵付きのカレーライスが唯一の
食事となった。福神漬けやラッキョウを一杯載せて口に
運んだことが、つい昨日のことのように思い出される。

 やがて結婚し妻と二人で食べるカレーも最初のうちは
それぞれの家庭の作り方があり、口に合わなかった。
しかし、残業に接ぐ残業で夜遅い食事は腹が空いていたので、
何でも美味しかった。そして今日ではお互い共通の食文化が
生まれ、外食でカレーライスを食べたいと思わなくなった。

    



「日々挑戦(3)・ウオーキング」........
摩夢多絽
 

出掛け前持ち物チェック背越しに声
★見送りの妻に感謝 地平の月
朝鬱の駅に降りたち さぁ行くぞ
雪もあり炎天もあり自然なり
タワー見えゴールも近し気も涼し
(人生挑戦、挑戦、摩夢さんの気合いです)



「パソコン壊れるっ!」     靖坊

バックアップしなかった僕が悪いんです
20時間不眠不休の骨折り損
叩いても無駄と分かっているけれど
大切なファイルを連れてパソは逝く
パソコンをなくして気付く夜長です
(パソコン故障!・・・気が狂う)


「七十歳の喜怒哀楽・28回」 
               みいちゃん


    ★雑草が心の中に生い茂る
    心配の種は尽きない小者です
   忘れたくない初恋の切なさを
  まだ少し夢があるから生きてます
  好奇心強い野良猫カラス追う

    (まだ少しとは謙遜、まだまだ・・・・)

 
・・・英人の20句抄・・・  「 風 は 秋 」

     思い出がぼろぼろ溢れる残暑かな
              台風がいくつも通って秋が来る
               風は秋 昔話がしたくなる
           幼児語を話し還暦近くなる
           おばさんと呼ばれ忍耐試される
              孫何人聞かれるのを待っている
     水たまり水鉄砲を買いに行く
      ポン菓子の音に途切れる蟻の列
       紙芝居演じる人が面白い
   軍艦が陸に上がって吠えている
          カギ括弧自己主張がある手紙
          網戸から見た人柄に誤解あり
                  持ち主の許しを得ずに爪が伸び
            秋色の吐息になって月仰ぐ
              アリバイはパンに残した歯形です
            震度四 頭と足が動かない
               青春の残滓 口臭気にかかる
    コスモスが咲いた終わりにしよう 鬱
        恋という文字を忘れた日記帳
          ボケないように恋でもしてみよう
  



     「大平島公園」    ヒロ・アキニレ
           週二回ずつ、大平島公園で
               グランド・ゴルフをやってます


      木々の中さがしてごらん日本地図
    ケヤキ松スギ花の木と県木あり
  G・ゴルフ木々に包まれ四季移る
    ★ゴルフ汗ケヤキの下で秋を問う
      赤トンボ秋が来たよと知らすなり

       (これぞ良い生活満喫し)



「通勤秋音」      柳立

ちぎれ葉を自転車で追う風の後
通り道ラッパのごとく白い花
夏の女も一転長袖着る夕べ
バスの窓もう曼珠沙華そんな頃
★おぉ友よ やや白めの月に会う

(通勤で知る秋の音、また楽し)


                   

「これ以上」     ぺ天使

これ以上見つめられると穴があく
これ以上遅くなると鬼が出る
これ以上笑うとひょっとこ怒るかも
★これ以上吹けば私の花が散る
これ以上悩みたくないケセラセラ

(これ以上いいお嫁さんはいません!)


(随想2)  「いいお嫁さんになりたくて」    
                      ぺ天使


 子供の頃、リンゴや梨の皮を剥くとき、皮が途中で切れないように、
長く長く一本にすることが出きれば「いいお嫁さんになれるよ」と、
母はいつも言っていた。その根拠は分からないが、子供ながらに
「いいお嫁さん」とやらになりたくて、チャンスがあれば真剣に努力を
したものだ。はたして、いいお嫁さんになれたかどうかは、
私のお婿さんと天国の母に聞いてみなければ・・・・・。
○ですか?△ですか?それともやっぱり×でしょうか?




   「 秋 」        瑞希

    嫌われる花こそきれい曼珠沙華
     二才児は口から先に生まれたか
      お出かけにママの洋服決める孫
   ★思い出す娘嫁いだ秋の日を
     今朝は素足が冷たい秋が来た

     (私の娘も秋だった、孫も秋だった)


「 四 歳 だ 」    桃華

★仰ぎ見る空が好きだよ四歳に
温かいものが詰まった箱もらう
少しずつ褒められること多くなり
少しずつ怒られること多くなり
空っぽの箱も大事にしまっておく

(怒られ、褒められ、ボクは忙しい)



    (感想文) 気ままに一言・・・ 

  ・これ以上いいお嫁さんはいません!   ぺ天使
      英人さんの評「これ以上いいお嫁さんはいません!」には嬉しくなり
     ました。ありがとうございました。夫はこれを読んでも○だよ・・・・とは
     言ってくれませんでした。きっと「○ではなく◎なんでしょう・・・・」と思っ
     た方が、精神上も良いかもと勝手に解釈しておきます。
      英人さんの「思い出を探して君に行きあたりの君は、もちろん奥さ
     んだと分かります。お二人ともお幸せなんですね。おかげさまで私も
     小さな幸せを楽しんでいます。
 
  パソコンをなくして気付く夜長です(靖坊)     桃華
      パソコンは魔物ですね、明けても暮れてもパソコン、パソコン。
      パソコンが壊れてさあ大変!パニック状態になった人が私の傍らにも
     います。少し休憩して、人間となまの会話はいかがでしょう。
      秋も深まり夜長になりましたから。

  ・雑草が心の中に生い茂る(みいちゃん)     英人
      本当に雑草は強い、強いから雑草というのか。少しボヤッとしていると
     すぐに生い茂る。人間の心も同じ、少し油断していると、すぐによこしまな
     気持ちが占めてしまう。適度な緊張が必要です。
      60歳ではまだまだ、70歳ではいかがでしょうか。
 
    投稿をお待ちしています



       「川柳連れ連れ草」への投稿案内
             次の要領で川柳及び感想文を募集します。
             投稿をお待ちしています。

  1)毎月15日までに自由句を5句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  2)2004年「課題」
    (5月)忍ぶ (6月)音 (7月)夜 (8月)親 (9月)さがす
    (10月)濡れる (11月)翼 (12月)色
  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。
  5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。

             川柳投稿

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