so031     (せんりゅうつれづれそう)

             
第31号(16年7月)

梔子(くちなし)の章

(科目) アカネ科   (花言葉) とても幸せ 洗練 
  ・強い芳香があるため、香水にしたり茶の香りづけに使う。
・この花は天国に咲くといわれ、邪悪なものを追い払うともいう。

今年の梅雨はあまり降らず、そして梅雨末期は局地的な豪雨、
でもわが家の庭には例年通り梔子の花が咲きました。
花言葉のごとく「とても幸せ」といきたくこの花を選びました。
                   (★印及び太字は英人の推奨句)


 課 題 「 夜 」

嫌われているかも 夜になり気づく   楽子
一日の苦労を夜が包み込み   ヒロ・アキニレ
夜の静寂にふと母の声したような   みいちゃん
風呂上がり夜風とビール待っている   瑞希
掬われて夜店の金魚一員に   ぺ天使
眠れぬ夜羊がすぐに居なくなる   ぺ天使兄
結論は空回りして夜が明ける   ぺ天使妹
黒猫の目だけ光る夜の道   靖坊
星空に青春かけた思い出が   酒仙
腰痛に夜風やさしく吹いてくる   桃華
水たまり避けて歩いて迷う夜   英人



「七十歳の喜怒哀楽・26回」
                みいちゃん

                     
今月も投句ができて幸せです。

愚痴ひとつこぼさぬ花が愛おしい
誠実に暮らす目 毒に染まるなよ
朝青龍憎らしいほど強いのね
★雑草に弱気の心見抜かれる
変心の花は思わぬ色で咲く

             (みいちゃんが頑張って私も頑張れます)



「アスレチックプール」     楽子
         
夏本番に向けてバテないように
            しようと思っています


  ★ふりきってふりきって泳ぐ百メートル
  四台のカメラに監視され泳ぐ
    プール熱大人もあるという人も
    五往復するころ人魚になっている
  街角で遇ってわからぬお友達
       
(これが夏ばて解消法、オレオレもかなわない)


随想   「オレオレ・・・・」    楽子

半月ほど前にはオレオレ詐欺の電話がありました。
あんなに騒がれていてもまだやっているというのは、
まだひっかかる人がいるということなんですね。
マニュアルどおり「愛知県警の○○です。ご主人が会社の裏の
交差点で事故をおこして・・・」というやつです。
びっくりして、「うわーっ、ほんとにおれおれ詐欺ってあるんだー。
とうとううちにもかかってきたー。すごーい。すごーい。
続きを聞きたいからどんどん話してー。」 と言ったら
「何を言ってるんですか・・・」と言って切られてしまいました。
全部聞いてからにすればよかったと後悔しきりです。
今度かかってきたら冷静に全部聞かせてもらおうと
今から楽しみにしています。

  
 



「一週間」    ぺ天使..........

お先にと月水金は一番湯..............
火・土曜は辛いポーズもあるヨガへ..
友ピアノ 私は箏へ木曜日..........
日曜日いそいそと行く朝市へ........
★留守番の夫を時には誘ってあげ.......

(留守番のご主人は川柳も誘ってみては?)



「暑いっ!」 靖坊       
                   今夏は暑くなりそう、すでにプールで泳いできました。
             去年の分も水遊びに邁進したいと思います。


暑いねと言われて暑さ再確認
暑いねと返す気力も失せている
炭酸が渇いた喉を焼き尽くす
元気だね真っ黒に日焼けしたカラス
★冬の日と同じ青さの夏の空

(冬と同じ青さなんだ・・・・暑い訳がない、再発見)

 
・・・英人の20句抄・・・
  「一気に夏」

         梅雨明けを早めに知らせる予報士
        飛び立つふりを続けて疲れ果て
            カレンダー異常気象に動じない
         幾つになっても人間抜け出せぬ
      男も女も走るにわか雨
      玉ねぎが沢山穫れて進物に
            中年になってなぞなぞ楽しまん
            大きめの帽子をかぶり人目避け
               口笛を吹いて気楽になりますか
         眠くなる午後にはがす絆創膏
         掃き切れぬゴミがたまった五十男
            梅雨明けて空の広さを自覚する
           そろそろと記憶喪失になろう 夏
           捨てるもの捨てて真夏を迎え撃つ
                 夏空が一気に広がる西瓜畑
             食べごろを待っている烏を追い払う
             炎天下生きて生かされ席譲る
           テーピングに守られ今日を無事過ごし
              電灯消し月光静かに招き入れ
         フロッピー一枚満たせぬ半生記
  



   「梅雨明け」      瑞希

  梅雨明けを予告しているセミが鳴く
  稲の波寄せて知らせる夏本番
         ★ 雨上がり名残の涙落とす花
               毎晩の孫の電話は清涼剤  
  バアバ好きこの言葉に参っちゃう  
    (こういわれてはもう頑張るのみ)

    

 「声」     酒仙

  夕立に声をかけ合い傘を貸す
  なんとなく声をかけ本音見透かされ
  ★新盆に過去帳めくり思い出す
  梅雨明けず雨水だけが床下へ
  人はなぜ本音を陰で言うのだろう 
(声かけて友達になろう)



 (立齋コーナー)  「 涼しさ 」

  暑ければ暑い程かすかな風に涼しさを感じる。
扇風機とかエヤコンの風もあるが、やはり
一番癒されるのは木陰のそよ風である。
 照り返し強いビルの狭間では街路樹の陰だけが唯一救いとなる。
 たまに扇子を愛用している方の隣に並ぶ機会がある。
扇子を持ち歩かない 私にこれほど有りがたいものは無い。
ゆっくりとしたリズムにかすかな香りを伴う
そよ風、これぞ癒しの涼しさである。
 夢心地の中、見れば美しく涼しげな目もとの女性の手元から届いた
 柔らかな便りである、なんて事ないかな♪




「 豪 雨 」    ヒロ・アキニレ........

  畦消えて田畑一面池となり................
 ★豪雨日に出かける不運我にあり.................
  冠水の道しぶきあげちと楽し.................
 一瞬でずぶぬれとなり悲鳴あげ..........
 夫家でゲームに興じるうらめしさ...........
(災害は忘れないうちにやってきた)..............


   「 豪 雨 」     桃華
     
7月10日はおばあちゃんちの一宮地方は大雨。
      でもおばあちゃんは無理に大正琴の
      リハーサルに出かけてさんざんだったよう。
      ボクはパパらとルンルン気分でスペイン村へ。
      今回はそんなおばあちゃんの嘆きを聞いてやってください。


   冠水の中を出かけてエンストに
  強い雨 車も電車も一休み
      日常性プツンと切れてパニックに
   困った顔の中に並んでいる私
       差しのばす手が届かない海と化し

       

   


    (感想文) 気ままに一言・・・ 

  梅雨明けを予告しているセミが鳴く(瑞希)    桃華
      梅雨が明けたと思ったら、思いっきりの酷暑。暑い、暑いと騒いで
     いたら突然の豪雨。挙げ句の果てに台風と、わが町の気象状況は
     どうなっているのだろう。
      セミはこの夏の全てを見通して激しく鳴いたのではと、私には思わ
     ます。あちこちにセミの抜け殻が落ちています。
     
  ・冬の日と同じ青さの夏の空(靖坊)       英人
      あまりに違う夏と冬、こんなところに共通項があったとは、素晴ら
     しい発見である。こういう面白さを、さりげなく詠いあげる、これぞ
     川柳である。
      今年の夏はことに暑い。しかし、暑い、暑いと言って唸っている
     だけでは何もならない。冬と同じと思えば・・・・

    投稿をお待ちしています



       「川柳連れ連れ草」への投稿案内
             次の要領で川柳及び感想文を募集します。
             投稿をお待ちしています。

  1)毎月15日までに自由句を5句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  2)2004年「課題」
    (5月)忍ぶ (6月)音 (7月)夜 (8月)親 (9月)さがす
    (10月)濡れる (11月)翼 (12月)色
  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。
  5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。

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