so017
     
(せんりゅうつれづれそう)

             
第17号(15年5月)

石 竹 の 章

(科目)ナデシコ科    (花言葉)女性の美 

雨が多く、なかなかスッキリした日が少ない今年の五月です。
そんな中、ぺ天使3兄妹が参加されました。羨ましい家族です。
と言うわが家も、夫婦で25年川柳活動をしています。
他の皆さんも誘って参加していただいたらいかがでしょうか。

                   (★印は英人の推奨句)



 課 題 「 寄せる 」

寄り添っているふり 愛しているつもり    楽子
初孫に我が影探し 顔寄せる    摩夢多呂
純真な子供と肩を寄せ合って    桃華
寄せ植えの花がもめてる五月晴れ     瑞希
打ち寄せる波を見に行く愚痴すてに   みいちゃん
掃き寄せた落ち葉の主張灰になる   ぺ天使
妻の愚痴寄せては返す波に似て   ぺ天使の兄
知恵寄せて解決をしたわが家族   ぺ天使の妹
打ち寄せる波のごとくに人がくる    酒仙
故郷の味を運んだ兄も老い    ヒロ・アキニレ
寄せ集めてみてもやっぱりゴミはゴミ    靖坊
外は雨 額を寄せる雨夫婦    英人



 「雰囲気」   あゆみ
       始めて参加の新人です、よろしく。

雰囲気が良いとは言えずただ黙る
黙っている雰囲気が好きあの人は


「リトルワールド」   楽子

閉園の噂もあるが渋滞し
★歩こうと車に乗ってやってきた
再訪の私は変わり果てている
十年を経ればお互い変化して
人工の庭で「自然」にふれている



  「 朝 」     こゆる...

元気出る音楽を聴き家を出る................
ソプラノでさえずる鳥が招く朝.......
タケノコの香りが好みの歳になり......
★コーヒーを飲む日常のいとおしさ...........
熟睡の朝に入り来る鳥の声..........


 「こいのぼり」   靖坊

★空の下竿に繋がれてる自由
泳ぎたくないのに風は吹いてくる
はためいていても心は垂れたまま
泳いでも泳いでもなお同じ場所
風の中自分の風を待つばかり



「花・はな・フラワー」   ぺ天使

ジャスミンの花つき悪く小言いう
★母の日は贈り贈られ二役を
ポケットの小銭を寄せた花いとし
水鉢の菖蒲や 節句に間に合わぬ
水面の花びら隅に寄っており



眉寄せて叱れど所詮孫の勝ち    ぺ天使の兄
持ち寄って昼間のパーティ主婦忘れ   ぺ天使の妹



「母の日」     瑞希

母の日のお手伝い券セピア色
息子からのメール五文字のプレゼント
母の日に肩をたたいた子も母も
亡き母にせめて孝行墓参り
★亡き母に贈った時計元気です


  
「携帯電話」     瑞希

遅ればせながら携帯電話を持つことにした。私には無縁なものと
考えていたのだが、何のことはない。こんな便利で良いものを、
なぜもっと早く持たなかったのかと悔やまれる。特にメールが良い!!!
着信ありと表示されると胸がときめく。嫁いでいる娘と寮生活をしている
息子とも心おきなく近況報告をやりとりし、心を通わせている。
先日、母の日に息子よりメールが届いた。私に対するねぎらいの言葉で
あった。私にとってはダイヤモンドの輝きにも優るプレゼントであった。
面と向かっての言葉も照れくさい。若い人はなかなか手紙を書かない。
片手でいとも簡単に率直に自分の心を伝えることができる
携帯電話に感謝している昨今である。






「夢・夢・夢」     酒仙

孫の手を引いていつまで夢生きる
今日は吉 クジが当たった夢を見る
夢がない老後 川柳で夢を持つ...........
言葉には出せないことを夢で言う............
★人と会う気持ちができて夢で会う.............



「 趣 味 」   摩夢多呂

現役よりストレス溜まる習い事
 人真似のにわか趣味に妻笑う
  多趣味が趣味と趣味の口で逃げ
     気だけせき歳には勝てぬ暗記力
      ★細工もの合わぬメガネに当たっている



「七十歳の喜怒哀楽・14」
             みいちゃん


幸せの女神すんなり微笑まず
雨が降る花は歓喜のコーラスを
ストレスとごみが溜まって眠れぬ夜
遣る気です町のレポーター依頼され
★母逝って日毎に想う笑う顔



          ・・・英人の20句抄・・・「 雨 の 中 」
さわやかな風に紛れて鬱の風
ため息も重なり合うと風になる
捨て場所のない男の意地持ち歩く
背伸びしてとなりを覗く辛くなる
定年の三年前の煩悩よ
地図にない駅でとどまる中年で
蕾から抜け出さないで春が過ぎ
喧噪に疲れたころに桜散る
葉桜となって老後が気にかかる
ストレスをはじき出してゆく雨の中
気ままに咲いている野の花で良し
もくれんは一気に咲いて春終わる
菜の花の海に溺れ欠勤する
考えることに疲れて像になる
週末は雨暦に×を打つ
恥ずかしげに鳴いてる僕の鳩時計
自画像を燃しても過去は消えません
春うらら古い遺書から燃していく
跳び箱を明日へ明日へと積み重ね
雨の中ゆっくり歩めばそれも良し



                     「 椿 」    ヒロ・アキニレ
 
                         満開の八重より一重 我は好き
                            紅椿真の強さを語ってる
                      生を終えしぼむ椿に口を寄せ
                          ★凛と咲く赤き椿が我を見る
                             一輪の椿の花弁我いさめ



「転ばないモン」     桃華

乗り換えて乗り換えて行くばあちゃんち
ばあちゃんに好き好きすると喜ばれ
競争は任せて ボクは転ばない
保育園ときどき行って泣いている
★少しずつ強くなろうと思うけど




    (感想文) 気ままに一言・・・ 

   ストレスとごみが溜まって眠れぬ夜(みいちゃん)   桃華
        ストレスとゴミなんて全くいらないもの。しかし、ついつい溜めて
       しまうのが人間、身体に良くありません。朝起きたらゴミはゴミ入れに、
       ストレスは川柳に変えてしまいましょう。

   コーヒーを飲む日常のいとおしさ(こゆる)   英人.
        毎日いろいろな喧噪にまみれ、悩みに明け暮れし、ストレスを溜め、
       そんな毎日ながら、一人静かにコーヒーを飲む時間を持つ。そんな
       時間があることのありがたさ、作者はいとおしささへ感じる。共感する
       人が多い句と思う。そして、また新たな出来事に立ち向かっていく。
       これからもそんな時間を大切にしながら頑張ってください。

           更なる投稿をお待ちしています




       「川柳連れ連れ草」への投稿案内
             次の要領で川柳及び感想文を募集します。
             投稿をお待ちしています。

  1)毎月15日までに自由句を5句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  2)2003年「課題」
    (1月)リンゴ  (2月)歌  (3月)赤い  (4月)くちびる
    (5月)寄せる  (6月)黙る  (7月)青い  (8月)空
    (9月)言う  (10月)気持ち  (11月)分かる 
    (12月)かわいい
  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。
  5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。

             川柳投稿

川柳&ウォーク