so013     (せんりゅうつれづれそう)

              
第16号(15年4月)

雪柳の章

(別名)小米花   (科目)バラ科    (花言葉)愛嬌 

春うらら 穏やかな時期となりました。
ここにはいろいろな春がありました。
英人は今月から新作20句に挑戦します。
皆さんも挑戦してみてください。

                   (★印は英人の推奨句)



「課題・くちびる」

くちびるに内緒話の指が立つ    綾太郎
くちびるを一文字にして綱を引く   ぺ天使
くちびるで蓋をしておく今日の愚痴    靖坊
くちびるに渇き覚える十三時     桃華
新しい口紅 口が軽くなる     楽子
あの時はくちびる紫交差点    摩夢多呂
かねめあて くちびるさむい競馬場   酒仙
くちびるを結び旅発つ親離れ    みいちゃん
くちびるをすぼめてすねる1歳児    瑞希
くちびるに厭世観がただよう日   英人



        「 落 花 」   ヒロ・アキニレ
 
         いさぎ良さ散り行く花に学ぶこと
         ★散り際に私にタッチ未練かな
      川沿いの花びら埋まる土手踏めぬ
      川面埋め流れにまかす花筏
            花吹雪手を取り合ってくぐりぬけ



「四月に思う・・現職時」 
           摩夢多呂

肩書きを少し上げて仕事倍
肩書き名変えて心をくすぐられ
ついに来た単身赴任に蜜の味
我思う羽根は何処まで伸ばせるか
★去り際を催促するよな桜日々




「春爛漫」    瑞希.....

とんとんと大根刻む音も春.........
私もドキドキ感が欲しい春............
桜咲く花の誇りを引き受けて.........
スミレ草桜の下の不運です.............
過ぎた日は忘れて咲いた桜花.........


   


「 桜  」   楽子


★こんなにも桜の木がある街だった
夜桜はいつも一人で見に出かけ
車窓から見える桜でお茶濁す
熱出して籠る 桜は盛りらしい
明日咲く桜が待っていてくれる


  
   「 映画館へ 」     楽子

映画が好きである。昨年度は一年間で十六回映画館へ足を
運んだのだから、周りの人に比べると、ずいぶん見ているようだ。
(といっても集中できないビデオは見ないので、ビデオ派に
比べると、本数は少ないかもしれない)
近くのショッピングセンターの中に映画館ができたので、
三時間空きの時間があれば車をとばす。
アニメから邦画、洋画、ミニシアター系など
気の向くままに見るのが心地よい。
薄暗い劇場の椅子に座り、始まるのを待つ間、見終えて
パンフレットを手にうきうきと出てくる時、やはり映画は
日常から離れた「ハレ」の日のお楽しみという気がする。
最近面白かったのは、「キャッチミー・イフユーキャン」。
SFXや派手なアクションに頼らない、洒落た映画らしい映画だった。
 これから「名探偵コナン」、「シカゴ」、
「めぐりあう時間たち」「T3」・・・楽しみが続く。


    「 夜 桜 」    靖坊

   夜桜の骨の如くの薄白さ
     風もなく散る花びらの中にいる
       見えぬもの見んとして見る闇の奥
          仰ぎ見た花弁も今は足の下
            ★恋心奪い尽くして散る桜


 「 ひ と 」    綾太郎

偶然に訪れた人趣味が合い
地図片手わたし探しの旅の人
★少しだけ隙間を開けて人を待つ
ひとつずつ問題を解く台所  
独りでは出来ない振りに気を許す 


「 嫉 妬 」      酒仙

やきもちを やいて女を喜ばせ
★いい人を 見つけたときに風が吹く
いつまでも 変わらぬ美貌 しっとする
アルサロで もてているふり もうやめよう

       「 花 」     こゆる

       花びらが川のよどみで座談会
     ★花が散る裏も表も見せながら
   「正しい」が「良い」ことではないときもあり
      なにごともなかったようにスミレ咲く
         春先は傘の花咲くこと多し


「四月に思う・・退職後」  
             摩夢多呂

ウキウキと送り出す身の春の朝
ダラダラと春の一日過ぎ去りし
悩んでも 趣味向こうからやって来ぬ
身につかぬ多趣味が趣味と言ってみる
★悶々と心定まらぬあとの事 

 

・・・・英人の20句抄・・・・「 花 と 車 」
春眠をむさぼる花はまだつぼみ
さめた目で春を迎える春さみし
つぼみのままで三月過ぎて悔い
あと一歩やさしさ足りぬ花冷えよ
カーナビに僕の行く末聞いてみる
コンパスに従っていて無思考に
好敵手がゆがんでみえるバックミラー
ブレーキが分からぬ戦争終わらない
アクセルが欲しい週末の自転車
警笛と春の眠りが交差する
物忘れ激しくなって帽子脱ぐ
九分咲のままで桜は踏みどどまる
明日のこと知らず桜は一気咲き
花曇り裏切る人が見え隠れ
耐えられぬ話が多い四月馬鹿
不本意なことに桜が散っている
人知れず花びらが散る月もなし
人は人 春ふんぷんとまき散らす
どの道を通っても妻のいる家へ
ないよりはあった方がいい空元気


「春が行く」      ぺ天使

行く春の桜吹雪いて髪飾り
★小康を幸せとして今朝の汁
一列に咲いて水仙同じ顔
箏弾いて弾けどもならぬ寒稽古


満開の桜の中に君がいる   ぺ天使の妹



「速いモン」   桃華......

よーいドン速い速いとはやされて.......
電車ごっこボクは必ず運転手.................
★ママ見える位置で遊んで日が暮れる........
桜散る桜の後を追っている......................
シャボン玉高い高いと消えてゆく......



「七十歳の喜怒哀楽・13」  
          みいちゃん

隣の子大工で車真っ赤です
快晴の心で友と旅をする
年なんて忘れ歓声あげる旅
次々とお声がかかる好奇心
★心までピンクに染まる花の下



    (感想文) 気ままに一言・・・ 

    ・こんなにも桜の木がある街だった(楽子)   英人
        桜が咲いてみるとこんなにも桜の多い町だったのかと、私も毎年の
        ように驚かされます。そして、ここは日本なのだ、日本は桜なのだと
        思います。
         咲いてみないと分からない、それは人にも言えるのではないで
        しょうか。コツコツと目立たないところで社会を支えている人、世の
        中悪くなったといってもそんな人の方が多いと思います。そういう
        人達に一斉に陽が当たると、社会の素晴らしさが見えるでしょうに
        ・・・・・・。

   ・満開の桜の中に君がいる(ぺ天使の妹)    桃華
        いつからか桜の時期になると、五条川の桜を見に出かけている。
       美しい桜の風景の中で、心に安らぎとやさしさをもらってくる。
        あなたも私もいつからかそんな桜にとりつかれたらしく、毎年誘い
       合って出かけている。来年も同じように桜が見られますように・・・・

           更なる投稿をお待ちしています




       「川柳連れ連れ草」への投稿案内
             次の要領で川柳及び感想文を募集します。
             投稿をお待ちしています。

  1)毎月15日までに自由句を5句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  2)2003年「課題」
    (1月)リンゴ  (2月)歌  (3月)赤い  (4月)くちびる
    (5月)寄せる  (6月)黙る  (7月)青い  (8月)空
    (9月)言う  (10月)気持ち  (11月)分かる 
    (12月)かわいい
  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。
  5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。

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