so008     (せんりゅうつれづれそう)
第8号(14年8月)

 朝顔の章

(科目)昼顔科    (花言葉)愛情・平静 

  今月は初投稿の方が2名ありました。
仲間が増えるというのは嬉しいですね。
DMでも、掲示板でも良いですので感想や意見を
寄せてください。そして交流していきましょう。


 

    「姉をしのんで」     ヒロ・アキニレ
    

赤トンボ八十で姉ーやは黄泉に行く
亡き親の初の子なれば宝もの
      亡き親にまた一番に逢っている
           風の盆また行きたいと告げて逝き
       この土地に姉がいたから嫁いだに



         「嘆きと祈り」     りか
           

       遺影とはあまりに違う棺の中
       逝った人へあげた生花が風に揺れ
       葬儀です叱らぬ親に孫さわぐ
           骨ひろう箸の縁とはあと幾つ
           漆黒の空から花火あざやかに



                  「奥飛騨路」    摩夢多呂

                  時経てば今は通れぬ道と知る
                      コオロギが秋風招く露天風呂
              いつきても山の緑は裏切らぬ
                          しっとりと緑落ち着く 会話する
                  雪あるを忘れて妻は住む気かな




     「夏祭り」     こゆる

浴衣美人 焼きモロコシも粒ぞろい
地ビールを帽子で隠す赤い頬
やきそばがおいしく見える夏祭り
ふるさとの言葉に釣られ地酒買い
祭り終えモミジアオイの紅寂し



[ 道 」  酒仙

  かよう道友がいないか振り返る
  行き来する道に乙女と花が咲く
  早くいけ早くいけよと死に急ぐ
  年いくつ 歩く速さで見極める
  運転に携帯電話は不要です



             「立秋の頃」     瑞希

            立秋かな風鈴の音に気づかされ
            幸せを呼び込んでいる今日の風
                 夕顔はここにいますとひとつ咲き
                 ころあいを見て咲く花の記憶力
               あの話し秋が来るまで待つことに

       

       
       

    ・運転に携帯電話は不要です
         (元句)携帯を掛けて運転まだ多い

  
今携帯と言えば携帯電話をすぐ思い浮かべるが、
  少し前なら携帯ラジオでしょうか?これから10年
  後は何でしょうか?こうした略語は時が過ぎると
  何のことか分からなくなってしまう。略語は避けた
  方が無難です。

     ・あの話し秋が来るまで待つことに
     
  あの話とはどんな話でしょう、良い話?悪い話?
  作者には分かっても読者には分かりません。
  読者にも想像が働くように、もう少し具体的な
  言葉が欲しいところです。

 


「追う」  靖坊
 
クーラーに追い散らされた部屋の夏
昼寝の夢追われ気怠い午後のうつ
僕の影追い続けた夏の日々
吹き過ぎていく涼風を追いかけて
太陽を追及したいこの暑さ



「母校を訪ねて」  楽子

先生はいまだ私を旧姓で
大人にはならない私が席にいる
ここそこに私が隠れている校舎
母校には私の知らぬ生徒たち
ママを知ってほしくて連れていく母校



「七十歳の喜怒哀楽・5」  みいちゃん

痛まない心何処かに有りますか
末弟が一喜一憂させてくれ
私の心を癒す友が居る
私も人のお役に立ちたいの
パソコンは一日一つだけ覚え
穏かな日々も欲しいな七十歳
     

      「私のお友達」    みいちゃん

   私は、6月で71歳になってしまいました。沢山居るお友達は、
  年齢差が10歳から、17歳と幅広いのです。一緒に川柳を学ん
  だり、楽しく食事をしたり、川柳以外の友人ともお花見に行った
  りしていると、年齢差を忘却してしまいます。
   私は48歳から、60歳まで、有吉佐和子著の{恍惚の人}その
  ものの暮らしを余儀なくされ、死にたいと思った日々を過ごしまし
  た。ですから、若い人に50歳・60歳の青春を謳歌して下さいと、
  応援しています。
   今の時代は私の介護時代と違い、介護者も理解されて、その
  気になれば色々助けて貰える世の中ですね。大いに利用して
  自分を大切にして有意義に人生を過ごして下さいね。
   私からの切なるお願いです。

      ***********************

   みいちゃんから元気になる文章を寄せていただきました。
   サラッと50歳・60歳の青春と言われるとそうなのだと思ってし
  まいます。このページには現在30歳代の人から71歳のみい
  ちゃんまで参加していただいています。前向きの姿勢であれば
  皆同じ、いつまでも青春です。皆で刺激しあいながら、みいちゃ
  んが言われるように青春を謳歌したいと思います。  (英人)


「夏を生きる」   綾太郎

 赤子から飛び出す言葉素手で受け
 何気なく生きていますと文を出す
 風紋を鱗に見立て魚描く
 夢うつつ書いた句にある本音です
 新盆に南部風鈴チリッと泣く


          「僕は1歳児(6)」     桃華

            日曜日パパは遊んでくれないもん
             電話鳴る僕もひと言話したい
           やったやったうんちポトリとオマルの中
             水浴びは僕の得意とする芸だ
             海を見る船を見る大きいんだね


             
「 蝉 」    英人

積年の思いを込めた蝉が世に
抜け殻に威厳が見えるじっと見る
下積みに耐えた分だけ強く鳴く
昼花火紛れて休む蝉時雨
明日のこと今日してまだ余命あり
命日を明日と定め蝉鳴き急ぐ
大らかに内緒話をする真夏



    (感想文) 気ままに一言・・・ 
 
    骨ひろう箸の縁とはあと幾つ(りか)     英人
 
        中年、熟年となると身近な人を見送ることも多くなる。
        骨揚げに立ち会うことが多い人生は、豊かであったと
        言えるが、また、その分辛い思いもしなければならない。
        そうしている間に、自分が拾われる番が近づいている
        ことを知らねばならない。
         箸の縁という言葉使いに感心する。

    新盆に南部風鈴チリッと泣く(綾太郎)    桃華
         亡き人を迎える準備に余念がないとき、風鈴がチリッと
        鳴った。今帰ったよと訴えているようだ。お帰りとつい答え
        たくなった。


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