so007 (せんりゅうつれづれそう)
第7号(14年7月)
桔梗の章
(科目)桔梗科 (花言葉)清楚・気品
桔梗はわが一宮市の花である。二女が小学校に
入学したとき市より記念に配布された。もう20年も前の
ことである。その花が今年もこのように咲いた。
「興津の旅」 楽子
築地町興津波町海の旅
宮様の別荘今は菓子の名に
盛りあがる男ら残し子と眠る
自分では選ばぬ宿に泊まる晩
化粧品談義に花咲く旅の朝
「 う そ 」 酒仙
可愛い孫 可愛いしぐさでだまされる
午後十時寝たふりをする孫の顔
人ごとと言いつつうそがばれている
熟女が言葉一つでだまされる
七並べ酔うとことばがさえて出る
・熟女が言葉一つでだまされる (元句)女の子言葉一つでだまされる 勝手ながら「女の子」を「熟女」に変えさせてもらった。 女の子といえば少女を思い起こす。少女が言葉一つで だまされるのはよくあること、あまり面白味もない。 ところが熟女となれば、騙すことはあっても騙されることは ないと頑張っている、そんな女性が騙されれば面白味も 出てくる。こんな工夫も試みられると川柳も楽しくなる。 |
「 日々 V 」 綾太郎
雨粒が広がっていく僕の日記
クルクルと梅雨と遊んで赤い傘
彫りのある熟年の顔がメールする
エネルギー分け合っている50代
喜々として川面をゆらす風の声
「七十歳の喜怒哀楽・4」 みいちゃん
「夏の夕べ」 瑞希
湯上がりに夕風うれし挨拶し
浴衣にはうちわが似合う写真撮る
七夕の願い事には書けません
知らぬ間に隣の家に家族ふえ
口紅を少し濃くして行く祭
「 七 夕 」 英人
笹飾り家族で作る星ひかる
願い事書いては消した思春期
短冊に夢夢と書き夢続く
七夕の朝に天気図気にかかる
行き先を定め流れる流れ星
雲の間に別れを告げた星二つ
プライドを捨てて楽に打ち明ける
(感想文) 気ままに一言・・・ ・クルクルと梅雨と遊んで赤い傘(綾太郎) 英人 赤い傘をクルクルと回しながら行く姿には雨を楽しんでいる 姿が思い浮かべられる。 「・・・・ピチピチ ジャブジャブ ランランラン」という雰囲気 である。溌剌とした少女に梅雨のうっとうしさを忘れるひととき である。 ・口紅を少し濃くして行く祭(瑞希) 桃華 忙しい日常の中でつい忘れがちな化粧。 せめて祭の日ぐらい綺麗に化粧して歩きたい女心をフッと かいま見た句。 何歳になっても女を忘れないでいたいですね。 |
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