No |
句 |
掲載月 |
1651 |
君のむく柿は渋みがとれている |
200012 |
1652 |
BGMが流れて気がつく午後三時 |
200101 |
1653 |
理由を問う 誰もとらない柿のこと |
200101 |
1654 |
澄んだ目にやがて戻っていく痴呆症 |
200101 |
1655 |
澄んだ目で見つめられ顔赤くなる |
200101 |
1656 |
澄んだ目を返してください半世紀 |
200101 |
1657 |
あと幾年 気負いを捨てて歩く足 |
200102 |
1658 |
足元が冷えて話が続かない |
200102 |
1659 |
先生になればよかったとまだ思う |
200102 |
1660 |
先生が来る 回り道して帰る |
200102 |
1661 |
純白のトレーナーが似合う先生です |
200102 |
1662 |
この指の生い立ち思い愛おしむ |
200102 |
1663 |
パソコンはこの指一本が頼り |
200102 |
1664 |
年明けて変わっていたのはカレンダー |
200102 |
1665 |
孫帰る 夜ってこんなに静かなの |
200102 |
1666 |
止め時のふんぎりつかぬ白髪染め |
200102 |
1667 |
春近し 春を捜して散歩する |
200103 |
1668 |
駅伝のたすき繋いで春が来る |
200103 |
1669 |
そっと来るので春の足音聞こえません |
200103 |
1670 |
仕事場をそっと離れてする電話 |
200103 |
1671 |
そっと吹く風にわが町の匂いする |
200103 |
1672 |
橋渡るむこうの春を見てみよう |
200103 |
1673 |
春つれてやってくる客待つ間 |
200103 |
1674 |
きのう聞いた春の足音聞こえない |
200103 |
1675 |
制服を脱ぐと体が軽い帰路 |
200104 |
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No |
句 |
掲載月 |
1676 |
中天に月 僕の道まだ半ば |
200104 |
1677 |
楽しみをひとつふたつ持ち孫が来る |
200104 |
1678 |
いまだ冬 楽しい夢はもう覚める |
200104 |
1679 |
ポケットから楽しいことはすぐ零れ |
200104 |
1680 |
わが道は山の麓で行き止まる |
200105 |
1681 |
人を待つ間に人を観察し |
200105 |
1682 |
力こぶ見せて家族の平和かな |
200105 |
1683 |
春うらら 一駅歩く余力あり |
200105 |
1684 |
力なく国旗が揺れる倦怠期 |
200105 |
1685 |
青空に今日の予定変えてみる |
200106 |
1686 |
無駄話の数だけ白髪増えている |
200106 |
1687 |
作り上げた信頼崩す五月病 |
200106 |
1688 |
カレーなら自分で作って食べられる |
200106 |
1689 |
梅雨間近 積み木積み上げ備えする |
200106 |
1690 |
手を振ればクラクション鳴らすお父さん |
200107 |
1691 |
空は青 手帖に書いたこと忘れ |
200107 |
1692 |
娘らを味方にしよう手紙書く |
200107 |
1693 |
苦しみを抜け出すときに来る電車 |
200107 |
1694 |
魔法瓶 清濁合わせて丸飲みに |
200107 |
1695 |
雨上がり 来る気配のない人を待つ |
200107 |
1696 |
雷雲のゆくえ確かめ帰路につく |
200107 |
1697 |
にわか雨 僕の心に傷がつく |
200107 |
1698 |
雷雲が流れ挨拶は短めに |
200108 |
1699 |
暑い日は熱いお茶がよいのです |
200108 |
1700 |
途中まで見送る 後は後のこと |
200108 |
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