“性別にとらわれず制服や水着、おもちゃを選ぼうとする最近の取り組みを紹介する報道に触れるたび、半世紀以上前のことを思い出します。私が高校を卒業して就職した証券会社には新人の女性は手芸クラブに入るという不文律がありました。それでも頑として断り続けた結果、私は英会話部に入ることができました。部員のほとんどは男性の営業マンながら、先輩や同期入社の面々、英会話講師と楽しく過ごしました。スキルを磨いて英検二級に合格したとき、上司の男性は自分のことのように喜んでくれました。
そこで挑戦の楽しさを覚えてから通信教育で経済学を学び、独学で保育士の資格を取りました。絶えず私が前向きに取り組めたのは、「男女はかくあるべきだ」との先入観より自分の意志を優先させてくれた周囲のおかげだと思っています。”(12月9日付け中日新聞)
愛知県豊橋市の主婦・水川さん(71)の投稿文です。これはまた貴重な話ですね。何事もまだよく分からないときは先入観が大きく左右する。どこかで修正できれば良いが、多くはそのまま進んでしまう。これが変化を阻んだり、停滞の原因にもなる。水川さんは勇気がありました。手芸クラブに入るという不文律を破って、英会話クラブに入られた。更に挑戦する楽しさを覚えられ、次々目標をクリアーされていく。
人間一事が万事です。一つのことができる人は何でもできる。やる人は何でもする。やらない人は何もやらない、これが個人的なことの内はまだいいが、社会的なことまでそうなるからいけない。例えば地元役員です。できる人は、次々押しつけられる。それが感謝されるときはいい。今の時代、見方は厳しい。あら探しばかりして文句ばかり言う人がいる。逃げる理由ばかり探す人がいる。そうして役員選びが難しくなる。そうしてだんだん寂れていく。