“新型コロナウイルスに感染した父が六月末、六十七歳で亡くなりました。マラソンが趣味で、体力には自信を持っていました。高熱が出たため病院で受けたPCR検査の結果は陽性でした。いったん帰宅するも三日後に酸素飽和度は93%まで下がり、救急車で病院に運ばれました。酸素マスクを一週間つけて飽和度を保った上で、人工呼吸器をつけることを勧められました。そうなると鎮痛剤で眠った状態になりもはや話すことはできなくなるので、医師から「治療しても回復は半分ほどしか見込めない」と覚悟を求められました。装着直前、家族でテレビ電話を使って「元気になって戻れるから」と勇気づけたのが父との最後の会話となりました。
装着一週間後に集中治療室(ICU)で面会した父はちょうど鎮痛剤を弱める時間で、まばたきで声に反応してくれました。それでも容体は良くならず合併症も次々と出て、発症からIカ月で逝きました。
父は最期まで格好よく頑張る姿を見せてくれました。二歳の孫娘をはじめ愛する家族ともっと一緒に過ごしたかったでしょうに・・・。今は感謝でいっぱいです。”(8月3日付け中日新聞)
名古屋市の会社員・大野さん(男・31)の投稿文です。新型ウイルスの感染者については減るどころか、増えるばかりである。騒ぎ始めてもう1年半以上経つというにである。大野さんはこのウイルスで、67歳という若さのお父さんを亡くされた。全く突然と言っていい。このウイルスで亡くなる人は、どの人もある日突然である。心の準備もできていない周りの人の悲しみはいかばかりであろうか。今は他の何よりも早く終息して欲しい事柄である。
ボクはこうした話を、メディアはどんどん流すべきだと思ってきた。感染者の数字どうこうより、人に与えるインパクトは大きいと思ってきた。今はそうでもないかも知れないが、数字だけ見ていれば若い人は、自分達は問題ないと思いがちであったろう。ボクの知人に、濃厚接触者と言われたお嫁さんを2週間ばかり面倒を看た人がいる。結果的に陰性であったが、でも2週間の生活を聞いただけで、大変さを実感した。非常事態宣言と聞いた時、この言葉には驚いたがその中身たるやこんな程度のことかと思った。ここからもう問題があったと、ボクは思っている。