“ドクダミは昔から嫌われている雑草の一つだ。繁殖力が強く、他の植物の生存を脅かし、あっという間に広がるから。そんなドクダミがわが家の庭に三十本以上生え、花も咲かせた。花びらのような総苞は白い十字の形をし、中心から伸びた黄色の小花はかれんだ。ただ庭いっぱいに咲くと困るので駆除を兼ねて根から抜いた。
駆除した花や茎、葉は袋に詰めて風呂に入れた。それらは肌に良く、吹き出物対策にいいという。花は花瓶に生け、葉は乾燥させて緑茶に混ぜて飲んだ。「十薬」とも呼ばれるだけあって利用価値はかなりありそう。別の活用法も調べようと思っている。”(7月13日付け中日新聞)
名古屋市の河野さん(女・69)の投稿文です。ドクダミについてはこの「話・話」 ですでに書いたはずだと思って調べてみたら、2009年6月21日第1128話で書いていた。もう12年も前のことである。読んでみると、今も全く同じ気持ちである。
河野さんはドクダミが30本以上生えて、丁寧に根から抜いたと言われる。30本などとは易しいもので、これは甘い。一度生えたら除草剤を頻繁に使うなどしないととても絶やすことはできない。少しでも根のかけらが残っていたらそれからが伸びてくる。一度侵入されたらもう上手に付き合うより仕方がない。ボクなど栽培しているかと思われるほどである。
しかし、よく見ればいい草である。一面に花を咲かせた時など綺麗なものである。また十薬と言われるほどに、役に立つのである。妻はいつも花瓶に挿して、消臭剤代わりにしている。強すぎるが故に嫌われるのであろう。