“自分の住む地域でも新型コロナウイルスヘの感染者が報告されて随分用心してきたのに、まさか自分の勤める法人でも感染者が出ようとは想像すらしていなかった。私は高齢者介護のデイサービスに従事しているが、同じ法人が運営する特別養護老人ホームで感染者が確認され、クラスターとなったのだ。デイサービスは一時休止となり有志の職員が老人ホームに応援として派遣されることになった。幸い私は高齢の両親と同居しておらず基礎疾患を持つ家族もいない。家族の同意を得て昨年、老人ホームの応援要員となった。
手袋、マスク、フェースシールド、防護ガウンに身を包みアルコール消毒に日々まみれた。施設内の区域分け、入所者間のソーシャルディスタンス、防護アクリル板の設置・・・。当初ごった返していた施設内では日に日に対策が充実していった。1カ月に及ぶ格闘の末、クラスターの終息が宣言されたときの安堵感、達成感といったら。二度と経験したくないようなつらく苦しい日々だったが、私たち職員は確実に強く、たくましく成長できた気がする。”(1月8日付け中日新聞)
三重県鈴鹿市の介護福祉士・原田さん(男・63)の投稿文です。このコロナ禍は社会を混乱させ、多くの人を苦境に晒している。特に病院や老人施設は大変である。原田さんは、老人施設で集団感染と闘われた。その体験である。本当にご苦労様、ありがとうと言いたい。
当初のころ、感染者や病院関係者を攻撃する記事がよくあった。これだけ多くなると、自分もいつ感染者になるか分からず、また病院関係者が大変な労働を強いられていることが分かり、こうした攻撃は減った気がするが、どうだろうか。余程の悪事以外、こうしたことで人を攻撃するなどもってのほかである。
病院も逼迫状態になってきたようである。感染しながらも病院に入れず、自宅待機の人が増えている。自宅でどうして家族にうつさずに過ごせるだろう。考えるだけでぞっとする。医療崩壊が起これば、他の対策所ではない。頑張っている医療関係者が倒れないよう手厚い対策を願いたい。
ボクの娘も、事務職ながら病院に勤めている。感染する恐れとうつす危険が一番大きいと言って、全くわが家により着かない。