2017/01/23(Mon) (第2389話) 町内会脱会 |
寺さん |
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“名古屋市守山区の大川孝次さん(八二)はここ数年、四月が来るたび悩んでいた。町内会を継続しようか、脱会しようかと。いつも赤い羽根の募金や盆踊り、子供会の行事のお知らせが回覧板で回ってくる。だが、そのほとんどは自分の生活に関わりがない。年金暮らしで市民・県民税が免除されているにもかかわらず、町内会費が収入の多寡と関係なく一律というのも疑問に思っていた。 もし脱会したら、奇異な目で見られ、地域で差別されるのではないか。以前、町内会を脱会した人が、収集場所にごみを持っていったら、町内会役員に拒否されたという話を耳にしたことを思い出した。だが、本年度、意を決して町内会長さんに理由を説明して脱会した。わが学区で初めてのことかもしれない。自分で決めたこととはいえ、不安な思いでいっぱいだった。 さて、七月のある日のこと。組長さんが訪ねてきた。子供会のお祭りのお菓子を持って。地域の習わしで、子どもがいない家にも配ることになっているのだ。大川さんは「町内会に入っていないから・・・」と断ろうとしたがタイミングを失い、つい受け取ってしまった。でも「ああ、仲間はずれにされなかった」とうれしくなった。さらに、九月の敬老の日には、町内会長さんが高齢者へのプレゼントを持ってきてくれた。これには正直のところ参ってしまい、胸の奥から熱いものが込み上げて来た。 「ひねくれ者にも温かな気持ちで接してもらい、少々反省しています。来年度にはもう一度、町内会に入らせていただこうと決めました」と大川さんは話す。”(1月8日付け中日新聞)
志賀内泰弘さんの「ほろほろ通信」からです。少し長いですが、全文を紹介しました。町内会は一番身近な社会の組織です。そこから脱会してどうなるのでしょう。そういう人が増えていると聞きます。勘違いが多いと思います。この文から反論と共に思うことを少し書いてみます。 町内会費が一律におかしいと言われることについて、町内会費に差を付けるほどの資料がありません。今は収入どころか家族構成も知らされません。そして差を付けるほどの大きな会費ではないでしょう。多くは月500円から千円ほどではないでしょうか。役所は、住民参加と言うことで町内会にいろいろなことを押しつけてきます。家族構成なども知らせずにどうやってやれというのか、腹が立ってきます。個人情報保護はいろいろな障害になっていますが、今の時代やむを得ないのでしょうか。 子ども会や敬老の日のプレゼントがあったと喜ばれているが、これは多分町内会の行事ではなく、他の団体の行事を町内会が協力したと言うことでしょう。いろいろな行事が関係ないと思われていたと言うことですが、このようにそんなことはないのです。ゴミの収集でも町内会が結構負担しているものです。ボクが町内会長をしたときには、烏などの対策ネットを町内会費で買いました。防犯灯の多くは町内会設置です。補助金はありますが、町内会が負担しています。 間違っていたと気づかれて本当によかったと思います。入らない人がでてきたら、あっと言う間に入らない人が増えていきます。ボクはそういう人を認めてはならないと言い続けています。地域のことを考えると心配事ばかりです。
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