2015/05/20(Wed) (第2114話) 障害の有無超え |
寺さん |
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“障害のある人と一緒に料理を作るサロンを月一回始めて、二年がたちました。地域の中に輪が広がり、参加者が増え続けています。去年の夏は、地域の高校と老人クラブと合同で流しそうめんをしました。秋には、企業の協力でリンゴ狩りに行きました。 この会の特徴は、障害児と保護者だけでなく、家族そろって参加できる点です。あるとき、障害児のきょうだいがお母さんに「僕、運動会よりこのサロンに来たい」と言いました。障害児がいると、家族そろって楽しむ機会がなかなかありません。いつも我慢をしているきょうだいの、新しい居場所となったようです。 障害のない子のお母さんは「障害があっても僕たちと変わらないよ」「障害なんて意識したことがないよ」という子どもの声を伝えてくれました。自然な関係が、知らないうちにできています。そんな声を大切にしながら、障害のある人もない人も、ワイワイガヤガヤおいしくたのしく過ごしています。”(4月28日付け中日新聞)
岐阜県各務原市の障害者相談員・大谷さん(男・68)の投稿文です。障害者をサポートするにもいろいろな試みがあるものだ。大谷さんは障害者相談員と言われるから、もちろん関心があってのことだろうが、感心する。参加する方にしてみれば月1回のことだが、主催する側にしてみれば、この1回のためにどれだけの時間と手間が費やされているのか、計り知れない。妻は月1回の料理クラブに参加してもう長いことになる。役員になると、事前に講師からレシピをもらい、人数分の材料を調達してこなければならない。その他会計等いろいろいろあろうが、まだ講師があるから楽だろう。大谷さんはいろいろな企画をされているから大変だろう。でもその大変も、参加者の喜びで一掃されるのである。そして自分の喜びにもなるのである。会を主催すると言うことはそういうことである。 障害者と言うが、それは単なる体の特徴である。障害と言うから健常者に比べその点では不便もあろうが、その人の人格に係わることではない。はげ頭の人を障害者とは言わない。人数が多いからである。あるがままを受け入れ、周りもそのように見て、上手に対応していくことだろう。
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