ha1208

第100号  2012年8月

2012/08/30(Thu) (第1650話) スベリヒユ 寺さん MAIL

 “草取りを怠けた少し乾燥気味の畑や、放置気味の畑によく生えている雑草にスベリヒユがあります。葉は厚く楕円形、茎は赤色を帯び、地をはって四方に広がります。ちょっとやそっとでは枯れない多肉植物を思わせます。
 開花前の茎を根元から摘み、土をよく洗い流し、たっぷりの湯に塩を加え、よくゆでて水にさらします。水気を切った後、三、四センチに切り、酢、みそ、みりん、砂糖で酢みそを作ってあえる。独特のぬめりと酸味がみそ味と調和し、畑の嫌われ者が意外なおいしさを届けてくれます。(後略)”(8月12日付け中日新聞)

 山野草料理研究家・高橋さんの「畑の嫌われ者」と言う文から、スベリヒユに関わる部分です。少し畑をやっている人なら、スベリヒユの繁殖力にびっくりし、手を焼いている人も多かろう。トラクターなどで切れば切ったところから芽を出し、瞬く間に一面になってしまう。抜いても簡単には枯れない。ボクの妻などはスベリヒユだけをせっせと抜いている。
 全く手を焼いてるスベリヒユが食べられとは、早速妻にやってもらった。十分食べられる。ボクは結構美味しく食べた。でも、妻にはあまり好評ではない。葉を取らねばならないし、柔らかいところを選ばねばならない。それでも食べてみると結構筋が残る。食糧不足の時に役立つことは分かったが、作った野菜を使いこなすのに苦労している家庭ではちょっと無理なようだ。そうでない家庭では十分役立つと思う。畑から抜いて持って行ってもらったら、畑を作っている人も助かると思う。一言声をかけて持って行ってもらいたい。




2012/08/28(Tue) (第1649話) 夏休み 寺さん MAIL

 “夏休みに入り、毎日、子どもたちの元気な声が聞こえてくる。子どもの声には未来を感じる。夢がある。希望がある。大人たちを元気にしてくれる。だから私は八月が大好きだ。
 私の住むアパートにも大勢の子どもたちがいる。朝、学校に遅れるよと母親に叱られ、眠そうな顔で通学していた子どもたちも、夏の魔法にかけられたのか早朝のラジオ体操にわれ先にと集まる。健康のためにと、自然に大人も参加している。昔は毎日ラジオ体操が行われていたが、最近は日数が少なくなったようで残念である。
 私は地域の顔なじみの子どもらと話す機会を持っている。思わぬ質問攻めに四苦八苦することもあり、勉強になる。子どもたちにとって心身共に大きく成長する夏休み。子どもたちに負けないよう、大人も健康づくりとともに多くの人に会い、自らの精神力を高めたい。”(8月7日付け中日新聞)

 岐阜市のパート・桐山さん(女・71)の投稿文です。8月は大好きだと言われる理由が、子供達の元気な声が聞こえるからだという理由には驚いた。迷惑だという人が結構多い世の中なのに。一つのことも見方次第で気分はどうにもなる。いろいろなことができるだけ大らかに好意的に捉える人でありたい。
 ボクの村の夏休みのラジオ体操がどうなっているか、もう終わるという3日前に知った。村のお寺さんで半月ほど行われていた。50人ほどが参加し、大人も数人来ているという。教えてくれた人は孫と参加しているという。知った翌日参加してみた。そして、ボクは前の方で声を出して体操をした。ボクはほとんど毎日自宅でしているのだし、お寺ですることに何の抵抗もない。もっと早く知っていたらと悔やまれた。そして鬼が笑うだろうが、住職に来年の参加を約束した。




2012/08/26(Sun) (第1648話) 喫茶店 寺さん MAIL

 “勤務先の米国から二年ぶりに帰国し、馴染みの喫茶店に顔を出した。マスターは健在で、私を温かく迎えてくれた。故郷に帰った気分になり、嬉しくなった。
 ブレンドを注文し、私の指定席だった窓際のテーブルに腰を下ろした。一時間ほどくつろいだ後、店を出ようとレジを見たとき、私の自慢虫が顔を出した。
 「マスター、お金、テーブルの上に置いとくね。そうそう、米国の飲食店はね、テーブル会計が普通なんだよ」得意気に解説しながら、私は珈琲代四百円をテーブルの上に置いた。
 私が出口に向かったとき、マスターが珈琲代をテーブルで確認し、ニヤッと笑った。そして、言った。「お客さーん、チップがありませんよ」”(8月5日付け中日新聞)

 またまた「300文字小説」からです。千葉県浦安市の会社員・野田さん(男・54)の作品です。これは痛快、今期の最優秀候補ではなかろうか。
 得た知識を自慢げに見せたくなるのはよく分かる。特に外国の話ともなると何を言っても聞く人には新鮮である。まさに自慢話にうってつけである。この作品の主人公のように2年もいたならまだよいが、数日の観光旅行ではほんの一部を見てきた言うことだけで、本当のことはほとんど分かっていない。それを自慢げに話ことは、すぐ墓穴を掘ることにになり本当に要注意である。ボクもここ数年、年に何回と出かけている。先日もチベットにでかけたばかりである。HPの掲示板ではよく紹介しいているが、日常ではほとんど話さないことにしている。
 このマスターは見事だ。この後主人公はどうしたのであろう。気になるところである。




2012/08/19(Sun) (第1647話) エコな湯沸かし 寺さん MAIL

 “毎日暑いですね。午後3時ごろ洗濯物を取り込むためベランダに出ようとしたら、焼けるようにスリッパが熱くて。一体、何度あるんだろう?」と温度計を床に置いてみたところ、5分後には55度を示していてびっくりしました。
 この熱を有効利用しなければと、1.8リットルのやかんに水を入れ一時間半放置。22度だったのが42度になりました。沸かしてそうめんをゆでるのに使いましたが、これもエコですよね。”(8月4日付け中日新聞)

 愛知県大治町の自営業(女・70)の投稿文です。分かっていることではあったが、55度、42度という数字にびっくりした。
 以前は多くの家の屋根に太陽熱温水器が乗っていたが、最近はさっぱり見なくなった。どこに原因があるのだろう。ボクの家には水道が引けた昭和30年代前半からズッと太陽熱温水器が屋根に乗っている。主に風呂水に使ってきた。今の物はもう何代目か覚えがないが、形式、性能はかなり変わってきた。今の物は3月から11月頃までほとんど風呂を沸かすことがない。夏などは水を水で薄めている状態である。
 これほどのエコ商品はないと思う。エコの叫ばれる中、太陽光発電ばかりでない、もう一度安心して購入しやすい形で太陽熱温水器が復活することを期待したい。




2012/08/17(Fri) (第1646話) 天才イチロー伝説 寺さん MAIL

 “マリナーズのイチロー選手が名門ヤンキースヘ電撃移籍した。一報に触れた際、目と耳を疑った。唐突感の冷めやらぬうちに、初戦で古巣と対戦するとあってはなおさらである。いつもと反対のベンチ前で、いつもと違うユニホームに身を包む姿に、寂しさと郷愁を禁じ得なかった。しかし、柔軟運動から素掘りへと寸分の狂いもないルーティンはイチロー選手そのものであった。
 イチロー選手はここ数年、安打数や打率の低迷をやゆされ、チームの看板選手として批判の矢面に立たされていた。全身全霊でプレーしても、チームの勝率が五割に遠く及ばぬ実情に、苦悩の日々が続いたに違いない。だが、自身の一挙手一投足を信じて黙々とプレーし、そのパフォーマンスでチームメートを鼓舞してきたのだ。まさに大リーガーを超えた大リーガーなのである。
 新天地ニューヨークで背番号31のニューイチローが閃光を放ち続け、天才伝説に新たな一ページを刻印されんことを祈りたい。”(8月2日付け中日新聞)

 名古屋市の塾講師・朝倉さん(男・46)の投稿文です。このニュースには驚いた。それも、記者会見を開いたその3時間後には移籍したチームで、移籍前のチームを相手に戦う。さすがアメリカと思わせる見事な演出である。ウェットな日本人にはこの演出はできない。どちらが良いか悪いかは別だが。更にイチローがいきなりヒットで演出効果を更に上げたのはもう言いようがない。
 記者会見もグッと迫るものがあった。感謝と真心で悪びれたところも傲慢さもなくさすがイチローと思わせる受け答えである。
 人ごとながらいろいろな意見があろうが、ボクはイチローが他の球団であったらもっと驚くような記録ができていたと思う。この移籍は良かったと思う。それを証明するような移籍後12試合連続安打である。移籍チームでもう記録を作っている。




2012/08/14(Tue) (第1645話) おかえり 寺さん MAIL

 “「ただいま」「おかえり」何気なくかわしていた、ごく当たり前の挨拶。今まで、僕は気にもとめていなかった。
 その後、僕は大学に進学して、一人暮らしを始めた。「ただいま」に、もちろん返事はない。そうなって初めて気づいた。
 僕が落ち込んで帰ってきた「ただいま」に、母は(どうしたの?)というような「おかえり」。ウキウ牛した「ただいま」には(何かいいことでもあったの)というような「おかえり」。
 「おかえり」には、言葉で表せないような、沢山の愛情が詰まっていた。”(7月29日付け中日新聞)

 「300文字小説」から神奈川県小田原市の学生・原田さん(男・19)の作品です。これは小説でもノンフィクションで、多分、高校生まで自宅から通っていた原田さんが、大学生になって下宿するようになり、実感した「おかえり」と想像する。同じ言葉でもその場の状況に応じて、ニュアンスが違ってくる。これが文字では表させない、顔を合わせる大切さである。電話では見逃すことがあろう。いくら機器が発達しても直接会う重要さは変わらない。
 原田さんは下宿することによって「親に感謝する」という、いいことに気がつかれた。早く気づかれて母子双方にとって良かったと思う。




2012/08/11(Sat) (第1644話) 伝えるべきしつけ 寺さん MAIL

 “「きれいな赤ちゃんを産みたいなら、家のお便所を隅々まできれいにしてね」。出産した知人の女性に退院祝いを持って行ったとき「実家のおばあちゃんにこう言われたの」と話していました。
 そういえば私が幼かったときも、母がしゅうとめさんから同じことを言われたと話していたのを思いだしました。日本の美しいしつけなんですね。今年、孫娘が二人お嫁に行きましたので、機会を見つけて私から伝えてやらねばと思います。”(7月27日付け中日新聞)

 名古屋市の男性(88)からの投稿文です。何も便所を綺麗にしたからといって、綺麗な赤ちゃんが生まれるわけがない、どこに因果関係があるのだ、と言われる人もあろう。しかしである。一事が万事である。一つをおろそかにする人は他のこともおろそかにする恐れは大きい。逆に一番しにくい便所を綺麗にする人は他のことは何でも綺麗にするだろう。と言うことでこの教えが出てくるのであろう。いいことは詭弁でも方便でもいろいろな手法を持って行いやすいようにしていくのは何も悪いことではない、人間の知恵である。




2012/08/08(Wed) (第1643話) 電気守る防空壕 寺さん MAIL

 “名古屋に初めて空襲があった昭和十七年、日進変電所に造られた防空壕(ごう)を見てきました。当時貴重だった鉄筋コンクリート製。配電盤を守る人員に万が一の事態があった場合に備えて、交代要員が詰めていたそうです。それだけ電気の供給が重要な任務だったのでしょう。
 自宅から歩いて三十分ほどの場所にこんな歴史的建造物があるとは、知人に聞くまで知りませんでした。平和を祈る夏、多くの人に見てもらいたいです。”(7月27日付け中日新聞)

 名古屋市の男性(67)からの投稿文です。今ならなおさら、戦前の日本でも電力供給は重要なことであったのだ。そのために作られた防空壕が今でも残っている。実は、一宮友歩会では昨年12月の例会でこの防空壕を見学した。多分知らなかった人が多くて、新た感激を覚えた人も多かったろう。この男性は、自宅から歩いて30分ほどなのに始めて見学された。近くにあってもあまり有名でないものは知らないことは往々にあるのだ。でも近くのことは知っておきたい。歩いて分かるものもある。そんな意図も持って一宮友歩会を運営している。
 今日本では原発論議にかまびすしい。いずれにしろ今の日本に電力は一時とも欠かすことができない。もし何かのことで電力低下を起こしたら大騒ぎだろう。原発論議も安定供給が前提であろうと思う。




2012/08/06(Mon) (第1642話) 運動長続き 寺さん MAIL

 “間もなく始まるロンドン五輪のテレビ観戦がとても楽しみです。でも、私はスポーツは自分でする方がもっと楽しいです。今はテニスとエアロビクスを楽しんでいます。
 子どものころは運動が苦手で、体育の時間はとても憂鬱でした。比較的得意な種目でも並以下の出来でした。中学、高校時代に入った運動部でもレギュラーどころか補欠にもなれずに終わってしまいました。
 そんな私が三年ほど前からテニスを始めました。気の合う仲間と集まり、下手でも楽しんでやろうという雰囲気なので、毎回笑いでいっぱいです。最近始めたエアロビクスも私に合っていて、ずっと続けられそうです。きっかけは体力づくりと健康維持でしたが、何事も楽しくなければ続かないと実感しています。今後はゴルフにも挑戦しようと考えています。主人と将来、二人でコースを優雅に回るのが、今の私の夢です。”(7月25日付け中日新聞)

 名古屋市の主婦・近藤さん(46)の投稿文です。運動、スポーツはやって楽しむ、見て楽しむ、いろいろな楽しみ方がある。そこはいろいろ使い分けねばいけない。健康のためは見ているだけではだめである、やらねばいけない。しかし、やるとなると種目も限られてくる。近藤さんが言われるように継続には楽しいことが重要である。見る分には興味が惹く物であれば何でもいい。やはりここは上手な選択であろう。
 オリンピックが始まっている。この暑さに外での活動は限られ、オリンピックを見てる時間がいつもに比べて長くなっている。昨日も5時に起きて外仕事をし、8時には終了、後はオリンピックの鑑賞である。それにしても同じ人間業とは思えない。感動の連続である。




2012/08/04(Sat) (第1641話) 若者よ海を渡れ 寺さん MAIL

 “日本でも格安航空会社(LCC)が登場し、話題となっている。お盆期間中の関西空港−ソウル間の片道運賃を調べてみると一万円以下からあり、安さには驚くばかりだ。LCCが日本人のライフスタイルや物の考え方を変える起爆剤になるのではと期待している。
 最近は海外へ行く若者が減っていると聞く。最大の理由は不況で収入が減ったからだ。しかし、LCCの参入で海外へ気軽に行けるようになれば視野が広がり、本人や今後の日本にとってもプラスになるだろう。
 私は八年前、初の海外旅行で韓国に行った。ツアーではなく、ネットを駆使した個人手配だった。福岡までバスで行って、そこから船で韓国に渡った。五日間だったが、見たり聞いたりすることがたくさんあり、自分の人生観を変えるほどのインパクトがあった。「百聞は一見にしかず」の通り、体験に勝るものはない。中部空港のさらなるLCCの乗り入れを期待したいものである。”(7月25日付け中日新聞)

 愛知県武豊町の会社員・野田さん(男・42)の投稿文です。ボクも以前から海外旅行などというものは若い人が行くべきものだと思ってきた。海外旅行から得る知識や物の見方考え方などそのインパクトは大きい。そして得たものはその後に活用され行くだろう。ボクなど今盛んに海外旅行をしているが、学習より行楽であって、今後に生かされていくことは少ない。同じお金としてはもったいない。
 若い時にはお金も時間もない。世の中うまくできていないものだ。でも今の時代、意欲があれば、そして少し知恵を働かせば、いろいろ方法はあるものだ。野田さんが言われるようにLCCもできた、使いようだ。何と言っても僕たちの若い時代に比べれば、比較しようもなく恵まれているのだ。




2012/08/02(Thu) (第1640話) 家具固定 寺さん MAIL

 “私は地域の自主防災支援組織で活動、地震時における家庭内の家具の転倒、落下、移動防止などの啓発活動に努めています。私たちが開いた防災講習会の参加者に家具固定についてアンケートをとりました。半数近くが「全然固定していない」六割が「寝室に転倒の危険性のある家具類を置いている」と回答。固定していない理由は「建物や家具を傷める」「手間がかかる」などでした。
 地震が起きた時、固定していない家具や家電は凶器となります。特に人が無防備になる寝室は要注意。家具などの配置換えや固定は必要不可欠です。
 家具や家電の固定を促進するには、製造元や量販店などの協力が必要と考えます。ピアノは、メーカーがオプションで転倒・移動対策をしてくれます。家具や家電などについても同じようなサービスがあって上手に固定してくれれば、家庭内の防災対策はぐっと進むと思います。”(7月24日付け中日新聞)

 三重県桑名市の団体代表・佐藤さん(男・73)の投稿文です。地震対策としてよく言われてきたことです。まだ対策をしていない人がこんなにあるのでしょうか。ボクの家では寝室にほとんど物を置いていません。大型の家具はほとんど固定しています。もちろん完璧と言うことはありませんし、心配し始めたら切りがありません。でもいろいろ情報を得てできることはしておきたいものです。
 佐藤さんのようにボランティアで防災知識の普及に努力されている方もあります。こういうありがたい人たちの行為を無駄にしたくないものです。対策をしないのは怠惰です。被害を受けるのは自分だから勝手でしょう、という訳にはいきません。世の中のこと、自分が被害を受ければ多くの人に迷惑をかけます。自分一人で済むことはほとんどありません。そういう意味でも対策に努めたいものです。


 


川柳&ウォーク