2012/01/01(Sun) (第1547話) 日本人の温かさ |
寺さん |
|
“中国から11年前に来日した当初、日本に溶け込めず、人間関係に悩み、日本人の冷たさを感じる時期があった。その後も違和感のようなものはあったが、先月の出来事が気持ち大きく変えた。 1歳の長男と名鉄瀬戸線の森下駅で降りる隙、開く扉の戸袋の隙間に息子の右腕が引き込まれてしまった。異変に気づいた乗客の男性がとっさに非常ボタンを押し、周囲の人と戸袋の隙間を力いっぱい広げようとしてくれた。大泣きする息子に男性は「大丈夫!もうちょっとだから」と激励。数分後に乗務員さんが手動で扉を開け、息子の腕が抜けた時、歓声が上がった。その後、駅員さんが病院まで付き添い、診断結果を聞いてひと安心。翌日もお見舞いの電話をいただいた。 私は驚いた。見知らぬ子どものために、たくさんの人が必死に助けようとしてくれたことに。日本では「渡る世間に鬼はない」というが、本当だ。人の心の温かさに触れ、幸せな気持ちになった。”(12月16日付け朝日新聞)
あけましておめでとうございます。平成24年が始まりました。今年も良い話しを探して発信して生きたと思っていますので、ご愛読下さい。 そして、平成24年最初の「話・話」は名古屋市の会社員・韓さん(女・37)の投稿文からです。まだまだ日本人はこういう場に出合わせば、多くの人は協力して何とかしようとするであろう。これが中国から来た人には驚きであった。 昨年中国で、倒れている少女を誰も助けようとする人がなく、皆通り過ぎていったことがニュースになっていた。助けられた人が、助け方が悪かったといって訴えられた例があり、それが影響しているかもしれないとも伝えていた。日本でも善意が善意として伝わらない例がたびたび紹介されている。特に注意をした場合に逆ギレする例がよく伝えられる。そんな事例は多いことではなかろうが、一度知ると君子危うきに近寄らずとなってしまう。その結果人と接触する善行は減っていく。日本人の善意の気持ちはまだまだ高い。金品などの寄付はよく集まる。報道は社会を左右する。よくよく考えた報道をしてほしいものだ。
|
|