2011/12/07(Wed) (第1535話) 愛し合う夫婦 |
寺さん |
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“「年取ってもずうっと愛し合ってる夫婦っているのよねえ。私には無理だわ」と礼子さんが言う。友人の琴音さんも同じだった。多少の波風はあるにしろ、なぜ愛情が長続きするのか、二人は知りたい。喫茶店の庭にある小さなテラスには小春日和の心地よい光が降り注いでいた。 「熱烈に愛し合って結婚したのかな。でも熱がさめちゃって憎み合う夫婦もいるわ。離婚する芸能人もそうよね。私だって夫を好きで結婚したのよ。それが今は、ああ一人になりたいって思うのよ」礼子さんがスフレにナイフを入れながら言った。そうねえ、と琴音さんは新聞の投書を思い出す。老妻の誕生日に「生まれてきてくれてありがとう」と声をかける夫。「生まれ変わっても結婚相手はあなたよ」と言う八十近い妻。そんな言葉がさりげなく出てくる夫婦は現実にいるのだ。ことさらにのろけているわけでも、見えを張っているのでもない。夫婦が心の底から信頼し、愛しているのである。 あれこれ理由を考えていた二人は、こう結論づけた。お互いに尊敬し合っている夫婦は、愛情が長続きするのではないかー。「たしかにそうだわ。好きな人を尊敬できれば、軸かぶれないもの」「つまり結婚の条件で一番大切なのは、好きな上に、相手を尊敬できるかどうかってことなのね。私はもう手遅れだけど、娘と息子には教えてあげよう」”(11月23日付け中日新聞)
作家・西田小夜さんの「夫と妻の定年塾」からです。前回は金婚式の話しだったが、50年迎えたからと言ってもいろいろな夫婦がある。けんかばかりの夫婦も一方が耐えるだけの夫婦も50年は迎えられる。もちろん50年はそればかりではないと思うが・・・。しかし、いい関係で50年を迎えられればそれ以上のことはない。それには尊敬が重要だという話しである。尊敬があれば愛情も思いやりも続く・・・もっともである。 後日の新聞で、この記事を読んだ読者から「尊敬より感謝である」と言うことが投稿されていた。尊敬、感謝、愛情・・・いずれも大切であるし、相互に重複、関係していると思うが、ボクには尊敬が最も難しく思われる。尊敬し合う夫婦・・・難しい。だが、ボクは妻にそれを覚える部分があり、それがボクを助けてくれている。そのことを思うとボクは自重せざるを得ない。
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