2011/09/15(Thu) (第1500話) 四葉のクローバー |
寺さん |
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“西尾市の禰宜田緑さん(七〇)のご主人は、毎朝五時四十五分になるとウオーキングに出掛ける。もう六、七年前からの日課だ。ところが、四月末ごろから帰りが遅くなる。最初の年は「何かあったのでは」と心配になった。そのうち事情がわかった。田んぼや畑のあぜ道で四葉のクローバーを探していたのだ。 「今朝はこんなに見つかった」とうれしそうに帰ってくる。多い日は四十も五十も見つかることがある。しかし、一つも見つけられない日も多い。以前、たくさんあった場所に行くと、田植えの作業が始まっていて機械で踏みつけられて無くなっていたりするからだ。家に戻ると、電話帳にはさむ。乾いたクローバーを、自分で購入した機械でラミネートにする。ちょうど本のしおりにぴったりの大きさだ。 ご主人は通院している病院にまとめて持って行く。院長先生に「患者さんたちに差し上げてください。早く元気になって明るく暮らせますように」と言って手渡す。親戚や友人・知人にも「幸せを」と言って渡す。緑さんも「主人の趣味なのでどうぞ遠慮なく」とプレゼントすると「幸せをもらってもいいのかね」と喜んでくれるという。(後略)(8月28日付け中日新聞)
志賀内さんの「ほろほろ通信」からです。散歩中に四葉のクローバーを集め、しおりにしてプレゼントする、こんな楽しみ方もあるのですね。探すと四つ葉のクローバーがそんなにあるとは知りませんでした。人間様々なことに関心を持つことに感心します。それが人に喜んでもらえる行為に発展するとは更に素晴らしい。人間、どこで人に喜んでもらえるか分からないものだ。日頃の心がけだろう。 この「話・話」がちょうど1500回になった。これが喜んでもらっていることかどうかはよく分からぬが、読むことを強制している訳ではないから、読まれる人には意味があることだと思っておこう。100に1つでも参考になればありがたい。そして1500回も、続けていればいつか到達する事ではあるが、焦ってできることではないし、その歳月は必要である。現在はほぼ1日おきにUPしているが、本人はほぼ毎日向き合っている。書いても書いても尽きていく。ホッとしている間がない。また、手持ちの題材がなくなりあわてる時が何度もあったが、そんな時その気になれば何か見つかるものである。不思議である。こうして1500回である。今はこれができるし、する価値も見いだしている。素直に達成感を味わいたい。
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