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「狛 犬」観察のきっかけ
友人に狛犬の話を聞き、インターネットで狛犬を見、本を買って読んだ。
そして興味を持った。写真を見て、狛犬が実に様々な顔形をしている
ことに驚いた。面白い、観察するに十分値すると思った。
ウォーキングなどでよく神社仏閣に行くが、特に信仰心があるわけでは
ないので、何となくぶらぶらしていることが多かった。
何か目的を持つと良いがと思っていた矢先の話しであった。
当分狛犬を観察していくつもりである。珍しい狛犬を見つけたら順次紹介したい。
狛犬が1社に2対以上いる場合は、表参道の狛犬を本殿から近い順に、
a,b,c・・・と名付け、右は本殿に向かって右側にある物を、左にある物を
左とする。(下記図書と同じ識別方法であり、これからもこの本を参考にする)
(参考図書)
「京都狛犬巡り」
著者・小寺慶昭
発行所・(株)ナカニシヤ出版
発行日・1999年11月1日
「狛 犬」の説明
獅子に似た像。昔、高麗から伝来したので高麗犬とも書くし、魔除けとして
置かれたので拒魔犬とも書く。多くは神社の社頭や社殿の前などに守護、
魔除けとして置かれるが、寺院に置かれる場合もある。向かい合わせに、
一つは口を開き、他は閉じるという阿吽(あうん)の一対として置かれるの
が普通である。
・大矢田神社 (岐阜県美濃市) ・H12.2.12撮影 ・紅葉で有名な神社。天王山(H=537)の登山口。 |
・伊奈波神社(岐阜市) ・H12.4.14撮影 ・美濃国三宮ともよばれこの地方の名社。 |
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(左) |
(右) |
(C右) |
・狛犬に着目して始めて撮影したもの。特に特徴はな い一般的なものと思うが、今後の比較のために掲載 する。 |
・伊奈波神社には3対あり、最も本殿 より遠いもの。これも特に特徴はない と思う。 |
・一色諏訪神社(愛知県幡豆郡一色町) ・H12年4月30日撮影 ・県指定有形民俗文化財として有名な一色の大提灯祭り は、この諏訪神社の境内を中心に毎年8月26・27日の 両日開催される。最大の提灯は直径5.6m、長さ10m。 |
安政6年(1859年)の文 字が見える。安政の大獄の 年である。翌年は桜田門外 の変が起き、大変な時代を 経ている狛犬である。 |
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(左) |
(左から右を見る) |
(右) |
風化していることもあるが、彫りも少なくかなりのっぺりした感じ。 右の阿(あ)形の口の開き方「歯だけが見える」のはかなり特徴的。 左の吽(うん)形の像には雄の局所がはっきりとあり、右にはない。 右には角があるが、左の雄のはコブとはいえても角とは言えない。 観察するといろいろ面白い。 |
・加茂神社(滋賀県米原町) ・H12年5月13日撮影 ・醒ヶ井の清流地蔵川と 名神高速道に挟まれた神社。 |
右は阿形、左は吽形であるとすると、左の吽形を諏訪神社 (すぐ上)の阿形と比べてもらうと、阿吽の区別が分からなく なってします。諏訪神社を吽吽形、加茂神社を阿阿形と解 釈する仕方もあると思うが、私は当面、右左の口の開け方 に明らかに差のある場合は阿吽と解釈していく。別の解釈 が示されたらその時点で考えたい。 |
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地 蔵 川 滋賀県と岐阜県にしか生息しない貴重魚ハリヨや水中花バイカモで有名 |